近年「持たない経営」というのがマスコミなどで言われてきました。工場を持たないメーカー(ファブレスメーカー)や会社のいくかの部署を廃止してその機能を外部に委託するというアウトソーシング、必要に応じて借りるというスタイルが いくつものキーワードで提唱されてきた。

これらは会社であれ個人であれ「持たない」ということが、今の変化の激しい時代では求められているということが 負担が少なく楽のように思います。

しかし 多くの場合 持たないで生活することは出来ない。従って 変化の激しい時代には最小限度個人が所有するのが良いと思う。だがここまでで思考を終わると・・・ワンパターンであり、資本家あるいは商売人までの道は遠くなる。

持たない

これまで所有する事が当然と思われていた車は、今やカーシェアリングなどで語られるように持たないの人も多くなりました。家だって持ち家から賃貸への流れは続いているようです。さらには、所属する組織を持たないフリーランスという働き方も注目が集まってきています。

さらに 家族を持たないという生き方が広まってきています。つまり結婚しない、子供も作らない、という生き方です。

変化の激しい時代には、これらを持っていることは大きな足かせになります。

身軽さは 生き残るための条件に選ばれ、車・家を持ち、家族と子供を持っている人たちが、この変化の激しい時代の中で翻弄されリストラされ、社会の底辺に沈んでいく姿を色々な場所で目にして来ました。

数多くのそんな悲劇・失敗を目にしてきた結果が、「持たない人生」を選択する若者が増えた原因と思います。

小屋暮らしの若者の消息を伝えるニュースなども同じ流れの中かと思います。そこで止まれば人間としての進化は遅くなる。将棋の差し手などと同じ、考える形は様々である。おじさんはそこで終われば、より大きな喜びや楽しさを味わうことなく人生を終わると思い残念である。

波に乗る

人々の動きが前項のようなものであれば、逆にその流れに乗ることが出来る仕事がある。例えば料理店を開きたい方は多くいるが、初期投資とその後を心配して乗り出せない。そんな方々に話題となったのが、スナックなどの店舗を ランチタイム時のカレー提供などで店舗シェアさせたことなどである。更に世の中は ウーバーなどを利用して調理場のシェアまで進んでいる。このシェア営業については調理師免許ではなく「衛生管理者」の資格にて対応が出来る。「場の提供」と言う仕事である。

先日子供が独立話をしていたが、このシェアの考えを導入すればフランチャイズなどでリスクを冒すことなく、営業を希望する方に貸し出し、 何人かでシェアするのも良い。設置した側は大家さんとして 償却も可能であるし、場合によっては・運が良ければ利益を生む。更に研究が出来、内容を進化できれば 自らがフランチャイズ的に展開も出来る。その為には先日話した通り、業界に知己を得ることが必要になる。先日は「まずは種まき」を勧める話で終わらせた。先日聞いた範囲では阿波踊りの踊り子だけで、音曲を鳴らし躍らせる役割まで進まないし、疑問にも思った。

これからは失敗した跡を「いぬき」で手に入れ、資本を掛けず再生したりするなど、個人の力をどう集約できるかなどマネージメント力を問われる。急がず ゆっくり、考え、始めればよい。人の潮流を表層だけで捉えず、水中を覗く様に中を見て研究することが大事と思う。商売人事始めである。