最近は作業機を使わず 鍬と三角ホーで耕し畝立てをしている。家庭菜園なので種蒔きする量・面積も少ないのと 何回か耕すと深さも深く出来るので十分じゃないかと思っている。それに体を動かすので、体力作りに良いと始めたのがきっかけである。おじさんが良く使う鍬は「備中鍬」と呼ばれるタイプである。鍬は色々種類があるので 書く時にも一言でよいものかとは思っている。

こんなものかな?
草そりから・・多くのことをこなす三角ホー

 最近は大河ドラマを見ていても「あれ?」と思う農具の使い方が多い。役者さん自身が作業したことが無く また監督なども知らないで農具の使い分けが出来ていないようである。あれでは力が入らないし、無理が掛かって壊れてしまう。おじさんは子供の頃から 実際はほとんど使わないが 農具の使い方だけは見て理解していた。木製の柄(え)が付いているので、誤った無理な使い方をすると折れたりする。この辺りの「加減」が分からないと駄目なのだが・・見て覚えていれば・・何とかなる。

 農具は神器にもなっている。地鎮祭で「鋤(すき)・鍬(くわ)・鎌(かま)」を使い 小さく盛った砂山を崩していく。勿論材料は木製なので「形」「型」を真似るだけである。このときは「えい」と掛け声を掛けてその場を盛り上げる。鎌で草を刈り、鋤で崩し鍬で広げる・・開墾の最初をセレモニーにしただけである。これを出席した来賓にお願いするのが 通例である。

 やり方は事前に神主が教えてくれるので、無理に知らなくても良い。それに個人の住宅では家族だけなので・・まずしない。会社などで偉くなっても・・・トップ以外は関係ない。

 おじさん家(ち)には 昔使ったであろう農具が保管されているが、殆どは 経年で劣化した木製の柄と錆びた先端金具となって朽ちている。その中で去年までは必ず手にしていたのは「三徳(さんとく)」と呼ばれるものであった。毎年2回 用水路の泥揚げに参加しないといけなかったので使うのである。

三徳

 この三徳は 畦(あぜ)を作るのに使うなど 水田の多用途農具である。牛が耕した田んぼに水を入れ、三徳で土を隣との境に少し高く寄せ、それから畦を作るのに使用する。畦の表面を艶が出る程滑らかに押さえる。そして最後に出来た畦の上部に三徳でV字状に跡を付け、後日そこに豆などを蒔ていた。今では畦はコンクリートとなり出番が減ったが・・水路の泥揚げなどには 今でも使用する。

 おじさんが 人力・牛馬などを実際に使った農作業を見て来た「最後の世代」かもしれない。そんな体験があるから 今も農具を使って家庭菜園を一端(いっぱし)に楽しむことが出来ると思っている。

 知ってて無駄なものは・・あまりない

投稿者

おじさん

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です