一昨日は夕食後風呂に入り、歌舞伎の初代中村仲蔵の出世ドラマを録画していたのでまとめて見た。一話30分程なのだが5話と一部長いものがあるので、約3時間近く見入ってしまった。

お陰で疲れが出てしまい、ワールドカップ決勝 アルゼンチンーフランス 前半の2点はしっかり見たが、後半からの死闘のような後半以降は完全にライブを見逃した。残念至極!エムバペとメッシをライブで見たかった。話がそれそうなので・・元に!

主演は六代目中村勘九郎であり、描かれたストーリーが面白く ついつい引き込まれた。歌舞伎の世界観が分かると同時に江戸文化の広がり・香りを感じられて面白かった。人によっては何それとなるかも知れないが、歌舞伎の中にある決まり事を守りながら、予想を裏切るという本筋を守ることを見たような気がした。

中村勘九郎 | 中村屋公式サイト (e-nakamuraya.jp)

人生にもそんなところがあり、一部を変えるだけで劇的に変化することが多い。この変化させる事が出来なければ、以前書いた「馬群に沈む」ことになる。意図的に行うのだが自然に落とし込まれたようになる。そこはゴルフと同じで「メンバーに恵まれるか否か」でまた変化する。その為には仕事などは 普段からキッチリこなし、対人関係にも注意しながら・・地力をつけて置かないといけない。また多くの人が 運・不運と片付けて済ますのだが、それだけではないと理解しておくべきである。

おじさんはドラマの中では 上手く改革・革新が織り込まれていて面白かったのだが、先に書いた「歌舞伎の中にある決まり事を守りながら、予想を裏切る」という改革・革新性を知らない方には面白くないと思われる。改革・革新が無ければ またそれを許していかないと芸術・芸能等など滅びるだけである。歌舞伎が今にあるのは当然のことと思っている。

現在の社会全般に前例踏襲だけでは崩れていく時代に在っては、参考にすべき大事な事例でもあると思っている。

忠臣蔵狂詩曲No.5中村仲蔵 出世階段

 第1話 芸海嵐船出(げいのうみあらしのふなで)

 第2話 良妻開運岸(りょうさいかいうんのきし)

 第3話 人殺嬲地獄(ひとごろしなぶりのじごく)

 第4話 出世街道鬼関扉(しゅっせかいどうおにのせきのと)

 最終話 惠俄雨出世花道(めぐみのあめしゅっせのはなみち)

以上の5話で展開されたのだが・・出る杭は打たれることはどこにでもあり、そんなことは少年漫画でも しばしば見たストーリーである。おじさんが良いと思ったことは主人公が常に求め続けたことである。しかしも番組では「5年後」などとテロップ出しで、日頃の継続・精進の「しぶとさ」「くどさ」をさらりと流してかわす。予算も時間もあっての事とも思えず、この辺りにも江戸文化の持つ「粋さ」の表現に繋がるようで 面白かった。

クライマックスは忠臣蔵5段目の斧定九郎(おの さだくろう)仮名手本忠臣蔵5段目の登場人物なのだが・・従来は山賊姿で演じられ、お軽・勘平への地味な繋ぎ芝居だった。時間的に幕の内弁当を食べ、トイレ休憩の時間帯だったことが原因であるが・・これ以降 客を動けなくした。仲蔵が苦心した革新のシーン(五段目)である。

国芳 斧定九郎 写楽首絵では役者が違う

実を言えば おじさんの好きな落語の芝居噺の一つにもある。有名なところでは 六代目林家正蔵(彦六)の代表的な噺であった。まあ古い噺で 知っているのは一部好事家だけとなるので・・豆知識。

投稿者

おじさん

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