奥さんは年金受取額を具体的に教えてくれないが、一応心配はしている。おじさんの受取額は伝えているが、聞いても言わない。勿論 彼女の貯金額等についても聞いたことはない。

まあいい‥と思いつつ、詮索は止めない。伝えられていないとおじさんが介護施設に入居した時、おじさんの年金は介護費用支払いで 殆んど残らない。その際は 奥さんの年金受取額が彼女の生活費となる。「今まで暮らして あなたの懐に 手を入れたことがあるか!?おじさんは突っ込まれたけれど」と言うのがおじさんの心にある。しんちゃんの如く「勝手にすれば」と半ば思う事にしている。

奥さんの加入期間と給与

奥さん 結婚前に2年程勤めていたが、結婚後は専業主婦を20年近くしていた。年金制度上 通常65歳の年金受取から奥さんが65歳になるまで おじさんに付加給付がある。今年の年始早々 おじさんの付加給付が中止の連絡を受けた。奥さんが厚生年金を掛けだして20年以上となれば 先の付加給付も廃止となる。・・・と言うことで期間20年と想定出来る。

これで所得が分れば年金額は計算できる。例えば市税務課に行き家族と言うことで所得証明を取れば合法的に分かるが・・・そんな品の悪いこともしない。しかし正しい所得額が分らなくても、厚生年金・健康保険に加入する要件は分かる。一応 人を雇っていたので、制度はある程度知っているのが基本である。

まずはパートが社会保険に加入する条件は

1.  週20時間以上働いていること。

2.  月額8万8000円以上の給与を受け取ること。

3. 1年以上勤続(見込みも含む)。

4. 学生でないこと。

5.  厚生年金被保険者常時501人以上の企業等(国の公共団体含む)他 労使合意があれば加入できる。

となれば 時給と時間そして月額8万8000円以上の年金加入条件より 総額10万円以上とは想定できる。この給与クラスでは社会保険・雇用保険など引かれても15%程度である。

奥さんの年金額

厚生年金は国民年金を1階とした2階建ての年金である。もちろん専業主婦時代はおじさんが厚生年金を掛けていたので、第3号被保険者とし保険料は支払わなくて済む。パート後は厚生年金加入にて期間を超えて納める。従って1階の国民年金は 満額78万円/年は確実に入る。

次は老齢厚生年金の計算 標準報酬として通期10万円と想定する。

(標準報酬10万円×5.481/1000×12カ月)×20年=13万円/年

従って想定受取額は78万円+13万円=91万円/年 と報酬が低いので年金増加は大したことはない。

おじさんが介護施設に入った場合は 大体この金額で暮らすことになる。月々国民年金プラス1万円と考えた方が良い。この20年間の健康保険その他普段の納付も考えれば 大きいとは言えない。

おじさんが厚生年金・健康保険となるので、健康保険の掛け金は家族で加入する人数によっては変わらない。国民健康保険では加入者1名ごとに掛け金が加算される。従って夫が国民年金・国保の場合は メリットは大きい。つまり自営業の夫を持つ妻は厚生年金を掛けているのがメリットになる。

蛇足ついでに おじさんは 奥さんの健康保険の被扶養者となることは出来ない。おじさんバイトを始めたこともあり、所得が一定水準を超える見込みなので奥さんの健康保険の被扶養者になれない。保険料を下げる方法としては、バイト回数を増やし 自分の給与所得を8万8000円以上として健康保険に加入することである。そうすれば面倒くささも増える。年金もあるので毎年確定申告が必要となるのである。

年金生活でも年金を雑所得として徴税され、固定資産税を支払い、国民健康保険に加入する。案外取られると言うのが近日の感想である。なかなか理不尽な事柄である。これについては後日まとめたい。

最後に おじさん死亡後は 奥さんは遺族年金を受け取るので、貧しいが何とか生計を維持出来ると思っている。

以上のことから、おじさんが介護施設に入所となれば 奥さんに無理が掛かるので、子供には奥さんを看て声を掛けていただければ有難い。介護施設平均4年までとは聞くが、人の命なのでこればかりは先のことは判らない。「善人は早死にする」と言われるんで・・・無理かもしれない。

平均余命で言えば 65歳後は19年 長い様で短い。先ずは楽しく生きるのが基本である。