おじさんは一応宅建の資格を持っているので、講習と保証協会への供託をすれば・・事務所もあり、問題なく個人起業でき営業は即可能である。10年前までは会社の部門として維持していたが、会社組織では供託・年会費など高額であり、不動産の年間売り上げに比して負担が大きかった。設計だけで充分な売り上げがあり、父が営業していた時代のクレームなども持ち込まれるなどした。基本的には父の死亡後2年を置き、新たな法人として営業を開始したので、関係ないと言うことも可能であったが・・田舎ではそうも言えない。

父のした仕事でのトラブルで父の責任と思ったのは 7件に1件ほどであった。多くは司法書士・土地家屋調査士でのミス・隣人の境界誤認・取引関係者外の変化(念書などを交わしていたが。相続した子供などの勝手な解釈・被相続人の契約書・念書などの廃棄など)のトラブルであった。バブル時代の仕事が多いので やっつけ仕事が多かったのが原因と思われる。

不動産所持は世代を超えているので、この間の人の変化・経年変化が多くの問題を引き起こす。おじさんも 子供にトラブルを残す可能性があるのではないか?と心に引っかかったので止めている。

賃貸などの短期の契約などであれば 余り問題も生じないが・・・おじさんの住んでいる地区では賃貸取引のみで暮らせるほど都会でもなく、大学などの賃貸の定期的入れ替えが起きる地域でもない。

仕事するにも 宅地・農地の売買をメインにと考えるしかないか・・と言った考えで止まる。農地を宅地にして売るのも土地単独であれば、5区画で1区画も売れ残れば、資金回収が追い付かない。いずれ売れるとしても短期的には利益が確保できない。資本を貯めるか?銀行で借りるか?問題ない融資を得れる資産状況・取引状況であれば問題ない。しかし おじさんの年齢では・・もしも売れる前に死亡するなどしたら・・父と同じになると考えて、資本を入れることは避けたいのが本音である。

売れ残りリスクを少しでも避けようとすれば、建売を行い建物で稼せぐと4軒に1軒にの売れ残り程度にリスクを下げられる。

子供が引き継ぐとしても、子供自身の生活を切り替えることが必要となる。また子供が望んで跡を継げ、将来も大丈夫と思えない。人口が減る時代では・・不動産である土地・建物の購入は減っていく。賃貸だけと限れば 町が大きくなければ無理がある。

おじさんの住む町では隠居の小遣い稼ぎ程度と市場・将来性を予想している。バイトでお気楽に収入も入るので・・子供に迷惑を掛ける可能性があるものは選択しないとした。

不動産値上がり

不動産が値上がりしていた父の時代を知っているので、値上がりするので 物件に多少ペケな点があっても購入していた。皆さん不動産価格が上がるので、今 高いと思っても 明日には高値に変わっている。自然に みんなウィンウィンな関係で推移する。

住宅ローンを借りても 経済が成長しているので、インフレにより相対的に不動産価格は上り、給料の伸びにより ローン負担は軽くなる。給料も上がるので繰り上げを目指し、次の不動産を求めることも多かった。

これからの時代 無事給料が上がっていけばよいが・・不確定であり、高齢化・AIの発達・車の自動運転などの発展から、無くなるであろう職業・産業が生まれて 失業する方も多くなる。人々は順応しながら新しい世界・産業・職業などに代わっていくだろうが・・住宅ローンでなどで固定化されたものは 住居の移動が必要になっても移動の妨げとなる。その為 中古マンション・住宅購入、転勤・移動が決まれば即転売・住み替えなど償却の大きい新築期間を避ける工夫などが必要となる。

また転職につまづき失業 そしてローン返済のトラブルを起こす可能性も高くなる。競売されても購入した金額は確実に下回り、日本の制度では精算し切れなかった金は 破産者に圧し掛かる。裁判所で自己破産を認められなければ、借金は残り続ける。

そんな状況を考え、父のトラブル解消そして体験で 不動産屋をしたくない理由でもある。都会で賃貸のみである程度売り上げが出来るなら・・やるのも良いが、田舎では無理がある。

経験上 年寄りの方での賃貸を何度も仲介したが・・正直ボランティア活動になり、年寄りの方が理解できないケースも出てきて・・下手すりゃ恨まれると思ったこともある。

また最近は売りたいと言う方が多い時代である。金に困って早く売りたいのに・・売ってくれなかったあるいは売ることが出来なかったとの話も出て来る。値段と地域などに大きく左右される事柄であっても・・人の我儘さは変わらない。

人により身勝手な人間も多い。あの時 勧められて・・など「ヘタすりゃ恨まれる」可能性がある。売主からも客が付かず売れない場合は、金が要るのに・・この値段で・・などと変になり易い時代である。買いたい奴より売りたい奴が多い時代である。

おじさん父の残したと言うか 発生したことを片付けている際、人は変なところで勝手に論理・考えを変えて人に責任を持って来ることがある。そして周囲の人間も適当な知識・考えも出来ないのに、無責任に入れ知恵するなど 人は周りに踊らされる。

そんな体験から 今さら不動産屋というのも・・と思っている。

投稿者

おじさん

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