以前にも書いたが洋上風力発電 低周波音源なので人里・牧場などと離れ、場所としては申し分ない。しかし 知人が昔 洋上風力発電開発プロジェクトに参加していたので、荒天時での船の着桟などは外洋の為難しい。保守管理に問題が出るだろうとは聞いていた。

温暖化により 気象条件は激変しやすい時代でかつ海洋である。そんなことが分かっていながら風車の大型化を推し進める。効率から言えば納得できる話であり最もと思う。だが 子供の頃 読んだ 恐竜の大型化と彼らの滅びた話を思い出すと 違う面が見えて来る。気象条件など変化で 一気に失敗してしまう可能性が高くなる。

恐竜の骨格を作る骨はカルシウムなどの基礎物質が決まっているので、単位面積での強度は限界がある。そこで骨の軽量化の為の構造変化が起きて、中空部分が多い構造となった。翼竜などはその極致である。

巨大化するには材料の基本的強度が上がらないとどうしようもない。大型化するために使用部材の強度を上げ、構造などにも配慮し軽量となるように製作する。しかし 最終的にはプロペラの軸受け部分に 大きい面圧が掛かり破損しやすくなる。また風力により羽根の角度を変更する可変ピッチ機構にも負担が重くなり 操作時には大きな力が加わる。ドンドン部材の一部に掛かる局所的な力が大きくなるので、更に不安要素が増える。潤滑と言う問題も大きい。極圧で油膜を維持できない場合が増える。その為 ベアリングなども破損する可能性が高まる。

不確定要素として 他にもプロペラへのバードストライク・波浪の叩きなどが考えられる。

おじさんは洋上風力発電を大型化するのは 先延ばしが良いと思う。秋田などの地上設置の風力発電の大型化を進めて、メンテナンスしながら工学的確認を先行させるべきである。その後 洋上風車を大型化していけばよい。それが正しい技術的アクセスと思う。

大型化は材料などの発展を待ち、材料に余裕がないと難しい状況になることが多い。

唐突だが 風車の大型化を焦って急ぐ理由・・中国と同じようにやりたいのか?おじさんの感想で話すのだが 中国はしばしば一番になろうとする。自己の技術がトップであれば良いが・・そうでない場合も彼らは無理やり推し進める。補助金を出しても EVでトップになれば・・バッテリーの再生などの技術を待たなくても良い。半導体も不良品が多くとも歩どまりが悪くとも トップになれればよい。補助金出して・・技術が不足しても一時の競争に勝てれば良いとの考えと思っている。自動運転にしても同じであり、多少事故があってもアメリカの如く中止することなどなく、推し進める。

極端な場合でも不都合があっても発表しないのが常である。常に常勝中国でなければ都合が悪い国情である。

そんな動き方をする中国につられると・・大事な方針を間違える。今になってヨーロッパ・アメリカなどの一部が、EVの開発順序の間違いに気付いた。

砂上の楼閣のごとき状況で大型化・EV化など開発を進めることは日本人に似合わない。大きさで一番にならなくても総発電量・実績で効率よくなれば良い。

どうもこの原因は技術への理解がダメな人間が、突発的ニュースに過剰反応していることが原因でもあると、おじさんは考えている。

繰り返すが 海上での大型風車設置は問題が起きると想定している。このままに進めるとすれば、メンテナンス・作業船着桟を考えて メガフロートなど現況計画さらに付け加え、拡大拡充する方法もあるかと思うが・・冒険となるのは決定的である。おじさんが責任を取る訳でないので・・関係ないので最後は好きにやれば良いとも思う。

コンテナ船

おじさんも造船業界 最後の仕事がメガコンテナであった。只今 世界最大級との振れ込みで連続的に進水している船体の前船の一部設計などを担当させていだいた。

上甲板に大きな開口を持つコンテナ船・球形タンクLNG船などは上甲板・側方の隔壁に使われるハイテンと呼ばれる高張力鋼の厚板の扱いがキーとなる。船体設計は船級ごとに基準などが決まっているので、何隻か作られると・・真似・コピーされるのも仕方がない。極端に言えば組立てる際の 厚板を突き合わせて溶接・後熱する熟練工などの有無が成否に掛かってくる。

守秘されている技術的なこともあるが・・古い技術なので多分に経験的な要素が大きく、どこまで高い安全性を考えると言う要素も大きい。

数年前からアメリカが中国への微細技術での加工が出来る高度の半導体製造装置などの輸出等を禁止していた。だがハーウェイなどが最新モデルを展示してその能力に世界は驚いた。しかし大事なことは 工業生産では大量に不良品少なく生産できるかが大事である。

おじさんは 公表されたモデル製造には 累々たる試作品の犠牲があって、成立していると思っている。ようは 中国の見栄と思っている。

投稿者

おじさん

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