昔「もしかしてパート2」という歌があった。現在の世界は「もしかして」と言いながら、ロシアがどう堕ちていくかに関心を持って見ている状態と思っている。堕ち方次第で経過とその影響がえらく違う。見えていないのはプーチンを筆頭とするロシア人世界である。

ロシアのウクライナへの侵略はエネルギー・食料などの問題を一気に引き起こした。現在の状況を見ていれば、ロシアが退いたとしても傷は残り続けると思っている。エネルギーなどではロシアの生産量は漸減していく。石油・ガスの掘削とその維持は技術を要する。歴史的にメジャーの退いた後の中東を振り返れば、ご理解いただけると思う。極寒の地で掘削に使用する掘削用パイプ製造さえ、ロシア単独では製作は難しいことを理解しておかないといけない。油井(ゆせい)の変化に合わせて対応出来るか?と疑問が出て来る。

現在 半導体について西側はロシアに制裁を加えているが、香港・中国を通じて制限している半導体がロシアに流れているとレポートされている。つまり これからロシアの将来がどう訪れるか?中国がどう振る舞うか?など 昔の言い方なら「東側」の動きに世界の将来が動かされると思っている。

西側 特にG7は1年程でロシアを追い込めると思っていたが、インド・中国などがエネルギー・食糧を買って手助けした結果が現状である。しかしエネルギー・食糧などを戦略的脅しに使った後遺症は長く続くと思っている。こんなことをしては 長期的には重要物資については ロシアは供給ラインから外されていく。

ロシアの信用は地に落ち、ウクライナ侵攻が終わった後も軍事転用の恐れのある最新技術の移転・輸出などは皆無となって行くと思う。例えばロシアの最新戦車T-14の砲塔制御にはフランス製品が使われていると言われる。戦闘機なども同様である。

戦車などの高出力エンジン・照準装置あるいは戦闘機などにはロジスチック半導体などが必要であるが、その部品供給・整備に問題が出てきて・・使うほどに消耗していく。継戦能力と言う点では、ロシアは既に疑問符がついた状態に陥っていると思っている。

メドベージェフ首相が 戦車の増産の旗を振っているとの報道があったが、第二次大戦中の日本の戦闘機生産と同じである。機体は出来たがエンジン・付属品がなくて、機体だけが並んだと同じ状況になると結果は見えてくる。

そうなれば北朝鮮同様、密輸同然にしか入らなくなり、工業生産はままならず、国・人民は益々貧しくなるだけである。ロシアは軽工業や自動車・機械産業などの育成よりも、資源・石油化学工業などを優先したので、民生品などの生産は元々弱く、国民は耐乏生活を強いられる。このまま制裁が続けば、時間と共に厳しくなっていく。

ロシアが落ちぶれることは確かである。多大な戦費を賄い、経済制裁を受けているのだから当然である。先日 ロシアが保有する金を売却とのニュースを見たが、先週から金相場下落している。従って見かけ上の数字を幾ら調整しても、実体が落ちぶれていると分かる。今後は ロシア国民が自らプーチンを排除して、ウクライナから手を引き 何とか現状レベルで留まれるかの問題だけと思う。

昔から100年に一度 世界は しばしば戦火に見舞われた。その第一次世界大戦から約100年経ち、ウクライナで再び「東部・西部戦線」と言われた塹壕戦で戦われている。昔と違い直接対峙する兵士の数は圧倒的に少ないが・・やはり起きて欲しくない戦争である。

ウクライナ侵攻終結

近日のフェイクニュース報道を見ていると、現在も人口は増え続けるアフリカ諸国が、中国に次ぐロシア支持者となりそうである。エネルギー・食糧の不足が度々言われている地域であり、それらを「てこ」にロシアの食い込む努力も半端ないことも予想できる。国連の決議にも票数があるので・・何とも始末が悪い。

中国はエネルギーと食糧を自給できない国であり、陸続きのロシアから他国を介することもなく輸入できることは有難い。こうなればロシアは中国の風下つまり子分化するのだろうが、それではロシアのプライドがズタズタになる。中国がどこまでロシアの顔を立ててやるかと言うことにも重要になる。また現在はロシアに加わっている衛星国の態度もどう変わるか・・色々な動きが発生すると思う。

ウクライナ侵攻終結後 中国とアメリカの対立軸はほとんど変わらないので、ロシアが脱落して 大国の対立点が3軸が準2軸に変わるだろうことは想像がつく。しかしその結果は 世界秩序の再構成となるのが視野に入る。さてどうなっていくのか・・・100年ごとに繰り返されているようで、再び世界に戦火が広がり、繰り返さないことを望んでやまない。

ロシアもこの程度なら可愛いですが・・・
投稿者

おじさん

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