子供のメールで起業してみたいと連絡が来ていた。メールだけで読んだのでよくわからない。目論見書(もくろみしょ)についてあるかと?連絡したら 送って来た。時間の都合を付けて読まなければいけないが、明日には孫が来るらしいので時間があるかないか?である。

目論見書は最低自分で作らないと、最低限のリスクさえ見つけることが難しい。起業にはリスク管理が出来ないと、してはいけないのが常識である。賃貸建設時は住宅メーカーなどが作成してくるので、ただ眺めるだけなので突っ込み不足になる。

副業でも同じである。今まで仕事と副業で時間配分が逆転した方も知っている。労多くして・・・儲からずということである。コインランドリーを想像して頂ければわかるかと思う。知人の家では 奥さんが日中常駐し、お手伝いすることで 客の回転率を上げ、努力しているが・・・キツそうである。

昔からの格言 「売り家と唐様で書く三代目(うりいえとからようでかくさんだいめ)」が思い当たり、先人の知恵と見識が理解出来た。

おじさんの家は 爺さんでへたり、その後サラリーマンから父が起業した。従って父の姿を 子供の頃から見て来たおじさん 2.5代目かもしれない。父も起業に当たり 何件もの同業他社の近所で販売状況などを見学に行き研究し、起業を決めたことなどを聞かされていた。そんな訳で メール文書のみでは 市場調査などしたのかなど疑問な行動があることに気付いてもらわないといけない。

仕事はやってみて判断するというのは、下策である。リサーチその他 準備が成功を決めると言って過言でない。「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」とは言うが、普通人が挑戦できる案件は2,3回と限られている。金持ちは別として 多くの場合お金が続かない。

目論見書 を読む前だが・・・正直思った 大胆過ぎ! それも若さの特権・パワーさであると半ば思う。色々 詰めないと後悔が残るのでこれが初めである。

お金と家族

起業をすることは ホイホイ職業・職種を変えられなくなる。普通 生活と妻子などに責任ある行動を取ることにプラスして、従業員のことも考えないと行けなくなる。

また従業員などに対して 仕事上(仲間についても同様であるが)雇いましたが、都合が悪いので「首」だけで済ますのは頂けない。

如何に苦しくとも にっこり笑って金を出し 手間を掛けないといけない。こんな時ほどサラリーマン時代が有り難かったことを悟った。努力してます、相談してれば滅多に首にならず、最低限のお金は入ってきた。

時代の変化・社会の変化によって、どう変わるか判らない中を生きて行くのは筆舌に尽くしがたいことと理解しておかないといけない。 それ故 起業した多くの方は 数年で半分が消えて行き、10年も経てば周りに居なくなる。

まあ おじさんの顔を見ているだけなら 起業は軽いと思う。そんな表情は奥さん子供に見せたことはない。

業態変化

おじさんは幸運にも財閥系会社他 造船会社より声を掛けていただき、設計業をスタートさせた。時代的には団塊の世代より上の方が、経済拡大時期に上手く立ち回り、仕事のパイの多くの部分を占めておられた。

丁度 設計が手書きから CAD 上に移った時代である。

おじさんサラリーマン時代の会社ではエンジニアリング部門で仕事をしていたので、CADあるいはパソコンなどに馴染でいた。そう言うキャリアが買われ、起業できた。

競争相手も次第にCADを入れ、競合していく状況となる。その中の会社で、現業部門まで伸ばした方がいた。関連の課長の天下りを受け、現業を拡大して売り上げを伸ばしていった。ところが抱える従業員が増え、景気がチョットつまづいた際 あっけなく倒産した。

その際おじさん懇意にしている課長から呼び出され、「下手な色気はだすな」と忠告を受けた。なおこの課長は小学校時代以来の先輩でもあった。

この時 人件費の怖さと 雇った人に対する責任に考えさせられた。

仕事をこなすことは人間関係の延長であり、いかなる企業でも同じ要素がある。

起業して10年程経ち、CADの価格が下がると 同業者の社員あるいは他業種からの営業により、従来の仕事量が変化した。彼らの仕事を見る限り大丈夫と判断していたが、発注側がコスト低減を求める要素として利用され、コストを下げさせられた。

リスクの研究

企業におけるリスクの最も大きい物は、「変化」と思う。同時に利益を取れるのも「変化」である。

如何に発生するであろうリスクを、マイナスからプラスに変えるための行動を取れるかと言うことである。カッコつけすぎた言い方だが本心ではこう思っている。せめてマイナスをゼロ近くに寄せたいと思いながら考えてきた。最近は段々怪しくなるが・・・基本はそれである。

多くのリスクは瞬間ではなく 時間が経ってから訪れる。例えば賃貸住宅などは数年経ってから入居者不足に悩まされる。この辺りの想像力があれば対処策も打っていける。成功するかダメかは厳しい世間様が決めてくれる。

歳を取るまで仕事が持ちそうか否か。途中で対策が必要となるのか。色々ケーススタディは出来ているのか?

これから 目論見書をダウンロードして読んでみる。さて どんな話が広がるか楽しみでもある。人間的に成長していると良いと思うおじさんである。

投稿者

おじさん

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