おじさん 近日言われているアンモニア燃料には まだ懐疑的である。燃焼中にNOXと呼ばれる窒素酸化物を処理できるか 疑問に思うからである。燃焼炉にはSOXあるいは灰分も発生することからお互いに影響し合う。従って燃料の範囲をどこまで制限 あるいは使用できるかなどが、悩ましい問題と思っている。

現在の脱硝装置は燃焼直後、反応塔でアンモニア水を吹き込んで、触媒を管理しながら脱硝している。この後集塵装置などで灰分をろ過 最後に排ガスSOX処理が行われている。従って従来はアンモニアの燃焼エネルギーを利用していない。

最近言われているのはアンモニアを燃焼炉に直接吹き込んで、アンモニアの燃焼エネルギーも利用しながら、燃焼と脱硝を行うというものである。効果や如何にとと思う反面 アンモニアの製造自体がCO2発生と関わるのでどうしたものかと思っている。褐炭での水素生成と似たようなものだと思っている。

発生するトータルのCO2を考えると これが原発を廃止する妙案と思えない。原発を廃止することは、危険を遠ざけるためにも良いことと思う。だが原発は燃料としての出力コストが精製コストを上回ることを考えれば経済的にはペイし易い。(処理処分などで噛みつかれるかな?と思いつつ書いてしまう)

アンモニア

アンモニアは昔からアンモニア吸収式冷凍機などに使われ、漏れによるガス爆発が知られている。同時に特有の臭気があるので気づきやすいが 空気中のアンモニア含有量が16–25%で爆発性ガスができる。爆発性ガスの濃度でも分かるように、アンモニアは非常に燃えにくいものであり 単独燃焼にはそれなりのコントロールが必要となる。

アンモニアは液化しやすく、20℃では、0.857 MPa (8.46気圧)で液化するので、輸送などはプロパンとほぼ同じ常温高圧での輸送も可能である。アンモニアの水に対する溶解度は気体としては非常に大きく容易にアンモニア水を作ることが出来る。アンモニア水は化学的には水酸化アンモニウムの反応性の良さと管理が容易なことで脱硝に使われると思っている。

アンモニアの工業生産はハーバー・ボッシュ法によるものが一般的である。実際のプラントでは水素と窒素を鉄触媒存在下 25 – 35 MPa、約500℃ で反応させるとアンモニアが生成する。

この反応でのエネルギー収支を考えれば アンモニアのゼロ・エミッションには疑問が残る。

最近言われている産油国であるサウジアラビアの化学プラントで天然ガス(メタン他炭化水素)を脱炭素化させたブルーアンモニアと呼ばれるアンモニアの生産がある。火力発電所の燃料として利用しようとしているが、これも反応下でもCO2が発生し、CO2を地下貯留することを無視して議論している。

脱硝装置

工業的には排煙脱硝装置というが 排ガス中の窒素酸化物(NOx)をアンモニア(NH3)を用いて触媒の働きにより無害な窒素(N2)と水蒸気(H2O)に分解する。このプロセスにおいて、有害な副生物は発生しない。脱硝触媒を用いた脱硝装置はメンテナンスが容易であり、安定した運転が可能である。 

脱硝反応式

4NO + 4NH3 + O2 → 4N2 + 6H2O

6NO2 + 8NH3 → 7N2 + 12H2O

ここまでは大型発電所で実証・運転・実績ありでプラントメーカーの言うことに 納得している。だが ボイラーという高温化でアンモニアを吹き込んだ場合、灰となるアルカリ金属他、硫黄などの存在があるので、現状ボイラーおよび付帯設備の運転に不安がある。もう少し研究を待ちたい分野と思っている。

考えてること

話は変わるが 栃木の山火事を見ていて、おじさんが子供の頃は山に入って落ち葉を家庭で使うため掻いていたので、ここまでは長くならなかったと思う。落ち葉がないので燃え広がりも少ないはずと思う。

おじさんの子供の頃の生活が ゼロ・エミッションの生活の一つの様式かと思う。2週間に一度位ならキャンプのようでいいけれど、毎日となると無理かと思う。おじさんもそうだが、便利さを知った皆さんも体験されれば 反対・抗議すると思う。

その為 地球にやさしく 省エネするしかないと思っている。年金生活 電気代も下がり生活コストも低減できる。一挙両得と思えるが・・・軟弱ゆえ・・・ここまでとなる。

最後に おじさんはアンモニアも究極的にはCO2フリーではないと思っている。頭のいい奴もっと考えろ!

投稿者

おじさん

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