年金生活を脅かす改正ラッシュ 増税・社会保険料負担増が相次ぐ時代となったと感じている。少子高齢化前提で年金の将来を考えれば、致し方無いことのようにも思える。
年金の手取り額は、額面年金収入から「税金(所得税・住民税)」と「社会保険料(国民健康保険料・介護保険料)」を差し引いたものになる。これらが実質低下して来ているのを感じる。
東北の震災復興に伴う増税(復興特別所得税 H13より25年間にわたり、所得税が2.1%上乗せ)される。H14より復興増税として、住民税の均等割が10年間にわたり1000円アップなどがあった。
具体的アナウンスはないが このままいくとコロナ関連でも将来増税があると思う。このままいけば将来は辛いものになりそうで・・・暗くなる。過去の経過を見ていても、高齢者だからといって例外になるとは思えない。
退職金&企業年金
おじさんには40歳前に退社し、一時金を貰ったので無縁である。サラリーマン時代の同期の話を聞いていると、額がけた違いに多く・・・羨ましい限りである。だが 国の所得控除の経過を見ていると、完全に狙い撃ちを受けている様である。これら退職される方は 貰い方を熟考しておかないといけなくなる。
年金生活に大きな影響を与える制度改正は随時実施されてきたが、特に2005年は所得税の老年者控除の廃止、65歳以上の公的年金等控除額の縮小(住民税は翌年)にて、65歳以上の年金生活者は増税で打撃を受けた。
これによって退職金を 一時金として受け取るか確定年金(年率2%)として受け取るかで、税引き後を考えないといけなくなった。多くのパターンでは、退職金は一時金が良いようである。
企業年金については 一応保全措置がされ公的年金同様に支給される。これについては調整しようがない。
繰り下げ受給
最近の人気テーマは「年金の繰り下げ受給」のようで記事を散見する。人間どこまで生きて行けるか誰も判らない。そんな中で何歳から受給すれば 月0.7%ずつ上がり得だとか、何歳から受給総額が上回るなどと聞いても現実味はない。企業年金を受給して公的年金を繰り下げても、果たして得か損かは神様のみが知る所である。
正直 年金の運営は 簡単に考えれば(掛けたものの総額+運用利益)から(支給したものへの総額+管理費用)がイコールになればよい。従って破綻しそうになれば管理費用と支給額を減らせば破綻することはない。加えて「終身」と付くのは公的年金しかない。
年金の繰り下げ受給は、厚生年金の加入期間が短く年金額が少ない人にとっては、ありがたい制度といえる。健康な内は出来るだけ長く働き、その間年金を受け取らずにいると年金を増やすことができる。
ただ納付した期間が十分ある場合は繰り下げ受給を希望するなら、長生きすれば 増税と社会保険料の負担増によって年金の手取り額等が、実質目減りする可能性があることを考えた上で検討が必要となる。
会社倒産
コロナ後の会社運営 色々問題が発生すると見込まれている。そんな中でも現状で退職金を確定年金(年率2%)として受け取っておられる方は問題ない。なお受け取る期間は会社により10年程度が多い様である。
しかし退職寸前に会社が倒産した場合などは退職金の確定は会社清算後となり、受給額あるいは受給さえ不透明となる。労働債権として優先される仕組みとなっているが、経営再建を目指している状態においては、退職金額が減らされたり、制度がなくなることもありえます。会社の存続と、給与の支払い・雇用の維持を優先するためである。
なお 年金基金は信託銀行などで保全され確定的に支給を受ける。なおこれにより 会社倒産などの影響を受けないのが原則であるが、企業年金にも解散・減額があり得る話であることは承知しておかないといけない。加入者とOBの同意を得て解散した基金も多い。
年収300万円で年金暮らし おじさんにとっては夢のまた夢。脱サラし 好きなように生きて来たので、仕方ない事とは理解しています。それだけです。