散歩途中あるいはホームセンターで シクラメンを見る機会が増えた。昔はピンク+エンジ系の花のみの印象であったが最近は色を始め花の形状も異なるものが出て来た。
おじさんの時代は布施明の「シクラメンの香り」と言う曲が一世を風靡していた。当時の鉢がずんぐりとした素焼きの鉢であったので、シーズン終わりには結構苔むしていたことを思い出す。最近の曲には「シクラメン」ないのであろうか?
歴史上は古く大航海時代に ジャガイモがヨーロッパにもたらせるまで、食料であったと知るとまた違った見方が出来る。おじさんは身近なものに意外な歴史が秘められるなど・・・解ることが嬉しくて 止められません。
あれこれ
シクラメン(学名:Cyclamen persicum)はサクラソウ科シクラメン属に属する多年草の球根植物の総称である。シクラメンは元々地中海沿岸、ギリシャからチュニジアにかけて原種が自生している。
シクラメンは双子葉植物として分類されているが、実際に土から芽を出す時は一枚しか出てこない。また、子葉から数えて7、8枚目の葉が出た頃から花芽の形成が始まる。
ハート形をした柄の長い葉には白斑があり、花茎を伸ばし花をつける。また、葉芽と花芽は一対一で発生して行く。日本においては秋から春にかけて花が咲く。一重や八重、花の色は白や赤・黄・桃色などと多様性に富んでいる。花を放って結実させたままにすると株が弱り、最悪枯れてしまうので、採種が目的でなければ全て取り除く。球根は茎が肥大したもので、分球しない。この種の球根は表皮がコルク状で、乾燥に よく耐えることが出来る。球根が地上に露出した状態を好む。
現在のシクラメンの元になったC. persicumは花ではなく、塊茎の澱粉を注目され、サポニン配糖体シクラミン(Cyclamin)を含む有毒にもかかわらず 食用とされていた。
日本には明治時代に伝わった。日本での本格的な栽培は、岐阜県恵那市の伊藤孝重の手により始まったとされる。戦後、急速に普及し、日本での品種改良も進められ、花色も黄色や二色、フリンジ咲き、八重咲きなどが登場。日本における鉢植え植物では生産量はトップクラスで、冬の鉢植えの代表格として定着している。
「死」「苦」との語呂合わせ、花の赤色は血をイメージするなど、病院への見舞いにこの花や鉢植えを持っていく事は縁起が悪い組み合わせとされている。