若い方が年金制度の歴史をご存じないと思うので、ざっと書いておく。
現状の景気後退から 大手企業の企業年金,基金など個人向け上乗せされる年金と退職等年金給付 いわゆる3階部分の多くは怪しくなると思う。
同様に公務員では平成27年10月から退職等年金給付(年金払い退職給付)として3階部分が支給されている。
おじさんには縁がないが・・・大手企業と公務員の3階部分はどうなるかと 今後の推移に感心をもって見ている。
将来の年金不足との身近な老後予測に誘導されて 本質を見る目が無ければ、対応する方法を考えられない。過去にはこんなこともあったと縦覧いただければ幸いである。
歴史を知って、社会を俯瞰一考する視線を持たないと先に進めないと思う。おじさん物心ついた頃 所得倍増が始まり高度成長 バブル バブル崩壊 失われた20年 と変わっていった。そして引退する65歳となってしまった。景気は循環があるのでこのままはないと思うが、厳しい世が来ると思う。
現在 日本の出生数を見ていると社会の衰退と低位安定が見えてくる。社会は特定の世代だけで作られるものではない。現在の中若年層も絡んだ結果と言える。どんな世界を目指すのか 今一度考えなおす時期である。
歴史
年金制度は近代国家で軍人恩給としてはじまった。日本では明治8年、「陸軍武官傷痍扶助及ヒ死亡ノ者祭粢並ニ其家族扶助概則」にはじまる。その後公務員の年金、船員の年金と広がり、厚生年金保険は昭和19年に確立した。
年金制度は戦争のためにはじめられた制度である。制度設計の参考にしたナチス・ドイツは年金保険の金を利用してベルリンから八方に向けて戦時目的の自動車の高速道路、アウトバーンを作った。
当初の考えから戦病死があり、医学の発展によって これほど寿命が延びるとはと言うのが問題の中心にある。
また 年金の積み立て記録の管理のずさんさなど政治的に多くの争いがあった。おじさんなどは膨大な記入あるは転記ミスと思って、無責任さに腹が立つが ある程度許している。少なからず怒りを覚えるのは 最も年金を食い荒らした犯人「掛けた年数がなく資格もないのに政治的にOKとされ受給した方々と政治家」「破綻確実な年金を厚生年金に押し付け、3階部分を確保した公務員共済年金」の存在である。
最早 資格もないのに受給した方々の大半は鬼籍にあるので致し方ない。多分 現役の半分以上の方は、身に覚えはないと思うが お小遣いなどで一部を受け取っていると思う。政治家も同様と思う。
公務員
問題は公務員共済年金である。退職した方に払いすぎ運営に問題を生じ、厚生年金に組み入れ延命を図った。OBに払い過ぎたのなら、問題発生以降は共済年金を減額すべきか、或いは保険料率を単独で上げるべきだった。
おじさん若い頃は このことについて 健保組合で反対運動署名を集めた。元々が掛ける料率が低く全額出すべきなのに 既存積立て金の一部を3階建て部分として行使した。公務員 どの面下げてと思うのがおじさん世代である。3階建て部分も厚生年金と同じ2階部分に組み込むのが当然であったと思う。
確か平成27年に是正されたがその時点でも保険料率は低い。令和元年に保険料率が厚生年金と等しくなった。だが過去に行った 既存積み立てを既得権として捨てず、厚生年金の財源を犯したことに変わりない。
おじさん達の同世代以上の元公務員に聞けば分かる そして言葉に困ると思う・・・前の人がやった事と済ますかとは思う。参考までに過去よりの経過表を付けます。
おじさん 政治的に右も左もひどいものと思いながら・・・時代に流されている。これらのこと 官僚機構、 自治労などの抑え込み(?)で話題にならないのが残念である。
最後に 同様のことが 元「共済年金」であるJR,JTなど多くの歴史の中にもある話です。今も私学共済は進行形ですが、他は時間経過から時効を迎えている事柄でもある。