AIがどんな世界を見せてくれるのか・・誰もが恐れ・期待していることだと2重的な意味合いがあると思っている。人類にとっては初体験ではない。今まで奴隷・使用人・部下など第3者を雇用・命令して同様のことは体験して来た。

従ってAIが出て来ても この世の仕事が全く無くなる訳はないのであるが、従来 第3者として雇用・命令されていた一定範囲の仕事・機会は一気に無くなる。短期的には労働市場収縮という問題は突き付けられるが、また新たな労働市場が生み出されると思う。

人類の歴史で 幾度も繰り返されたことと思うが、通常その変化の期間が長ければ・・「おまんまの食い上げ」と分かるだけに辛い。襲ってくる困難さを思う。AIを龍と例えるなら、どうにか龍の首に乗り(まんが日本昔ばなし オープニング)華麗に乗りこなしたいと思う人は多いと思う。

如何に生き抜くかを考えていかないと、社会の変革についていけないのは当たり前だけに・・生身の人間である厳しさが理解できる。でも 悪事以外なら何でもという気概と覚悟があれば乗り切れると思う。その為にも現役世代はAIへのチェック・研究を怠ってはならない。

年寄りの余計な一言なのだが、龍のあごには一枚だけ「逆鱗(げきりん)」がある。これに触れれば・・痛い目に合う。物事を知ろうとすれば、どこにも逆理があることを忘れて生きてはならない。

社会変化の特徴

ローマ時代 市民は食事に関わる小麦・オリーブ油などを簡単に入手出来た。それらは植民地・奴隷の労働生産された後、ローマに輸送され支給されていた。ローマではパンとサーカス(食料と娯楽) は無料。今風に言えばべーシックインカムのようなものが存在した。

また家事などに伴う労働なども 奴隷あるいは金銭を支払い依頼すれば事足りた。これなどは現在の家政婦・弁護士・司法書士等士業に伴うものと似ている。少し見方を変えれば、お金・富を使えば多くのものを自分が労働することなく得られるものは多い。おじさんは ギリシャ・ローマでの市民また日本での平安時代の貴族でも似たようなものと想像している。

東西どちらも時代が進むにつれ 労働しない市民・貴族層が増えれば、一部下層貴族などは没落し、地方に下り武士(騎士)になるなど次の時代の主人公となってきた。

歴史的な経過で考えれば、歴史では 貧乏と言うか?下層の階層が豊かになって、それまで上位が独占してきたことを享受できるようになるのが 普遍的パターンである。

例えば「かき氷」などは夏になれば多くの方々が食べる。清少納言が《枕草子》の中で,〈削り氷にあまづら(甘葛)入れて,あたらしき金鋺(かなまり)に入れたる〉かき氷を「あてなるもの」と絶賛している。これが江戸時代になると 6月1日に富士山の氷が将軍に献上されることがあった。更に明治時代に入ると氷室などの性能が上がり、函館五稜郭で冬季に氷を製造し 横浜に運び込む。そして社会の上層部に届けられた。・・現在では庶民の手に届くようになった。

同じようなことが 多岐に見えて来てさらに理解し易い。古今東西 共通的あるいは同じような変化の歴史が見えて来る。AI時代も同じである。発生する渦のような流れの中では判断を誤りやすい。出来るだけ第三者的視点から世の全体を見ることが大事である。

反対者

先日から「人類に深刻なリスク」があると、アメリカで開発停止の署名運動がオンライン上で開始されたようである。イタリアでもCHAT GPTが個人のプライバシーに踏み込んだとの理由で停止するよう命令を政府が出した。中国では情報統制の抜け穴・自由社会の通常の考え方などの流布に繋がると見て、最初から停止している。

アメリカでの署名活動は すべての研究機関に少なくとも半年間、先端分野での研究開発を停止するよう求める内容で、29日までに米電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク(CEO)米アップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏ら多くの著名人が賛同者に名を連ねていると伝えられている。続報でイーロン・マスクが新たなAIシステムを準備中とのこと、お金を追いかける方には節操はないようである。

遺伝子研究と同じように、野放図にAIの開発を進めれば人類に深刻なリスクをもたらす恐れがあるとしているのだろう。開発停止の期間中に規制面の整備を進めるべきだと訴えている。

米新興企業「オープンAI」が昨年11月に対話型AIサービス「Chat(チャット)GPT」を公開して以降、マイクロソフトやグーグルなどIT大手が相次いで同様のサービス開始を表明し、開発競争が激化している。偽情報の氾濫や著作権侵害などの問題点も指摘されている。インターネット上に無数にあふれる情報。今や立派な知識資産。ほとんどタダ同然で手に入れられるのだから活用しない手はない。しかし、GPT種別も多く取捨選択が大変そうで・・数が多すぎてどれを収集・活用すべきか・・難しいことである。

激流

株式とか債権の選択をAIに任せるとどうなるのか知りたい。出てくる結論は ほぼ同じと仮定すれば、何十万・何百万の顧客が一斉に同じ行動をとる。パソコンで自動設定された売り買いの注文が錯綜する。AIの指定した同一企業あるいは業界に集中することになり、株価などは乱高下を繰り返す。市場でブレーカーが発動して・・何をしているのか分からない状態となる。次には過去に発生したことのない事例が出てきて、想定不能でAIも予想できなくなる。

数学的に言えば最適解を見つけたら、極大・極小値に近かったということである。

先日のアメリカの銀行2社の破綻スピードというか金を抜いていく預金者の実行スピードを考えると「激流」が各所で起きる可能性が高くなる。以前書いた昭和の初期に多く発生した日本の銀行破綻などと比べれば、変化スピードは100倍以上である。

ほぼ同じソフトを使い、一斉に出てきた同じような結論に従う社会の恐ろしさを感じる。人間の社会は多様性があるから成り立つ。地球上で人類の歴史を見ると、異なる考え・肉体・育ちをするから、困難な事があっても生き残りが現れ 時代を繋いでいたように思う。そんなことから、AI部分的利用を上手くしたものが生き残るのではないかと思っている。めくら滅法に信じたものは・・それなりで終わると考えている。

おじさん 子供の頃から父が「儲かるなら人など誘わない。黙って借金してでも資金作って こっそりとやる」と育てられた。そんなお陰で サギ話も引っかからず今日まで来れた。情報など伝えるマスコミその他の取捨選択・個別の事情でいくらでも変質している。最後は自分の目と体で確認することが大事である。

AIとて学習DATAは、それなりの偏向・加工を受けていることを否定出来ない。成立・成長していく過程で紆余曲折は当たり前である。スタートのデータベースとて絶対なものと言い切れないことを忘れてはいけない。

世の中に 確実・絶対が付くことはない!

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おじさん

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