近隣の旧家の屋根が落ちていた。昨日帰る道を変えたのだが、近隣の旧家の屋根にブルーシートが屋根に掛かっていた。先ほど歩いて・・見にいったところ、棟瓦が半分程落ちている。

この家も持ち主と言うか?おばあさんは100歳近く、息子さんは横浜で住んでいる。確か東大卒の会社員としてエリート街道まっしぐらであったが、今は定年している。2月に一度程度車で帰省し 老健施設の親を訪ねると同時に、家の窓を開け風を通していたらしいが、屋根までは維持できなかったようである。

このこと息子さんの同級生の方から1年前に聞いた話だが、話を聞いた同級生も急逝されたので、以降の近況は分からない。元不動産屋なので・・その辺りの情報収集は当然である。

野地板をベニヤ板に直したが・・次は・・どうなるのか分からない

今回の件 普段暮らす本宅と別宅が離れたケースを見せていただいたと考えている。ここまで離れると維持管理は難しい。距離から言えば「ぽつんと離れた一軒家」の持ち主以上である。

維持費用

敷地の土塀の一部が崩れて・・補修も儘ならず、一部をフェンス・ブロックとしている。土塀の基礎石から除かないといけないので修理するのも大変だと見込まれる。旧来通り直そうとすれば職人も限られ、いくら掛かるかと考えるだけで恐ろしい。外観のみ昔風に直してと思っても、ブロック塀資材の数倍の費用・材料は確実に使う。昔風に直すのも高コストとなる。

今回崩れているのを見た棟および棟瓦の落下は 今なら施行する防水シートが無かったためである。鬼瓦などの末端から浸水して、野地板・棟材を腐さらせたようである。基本的に屋根に乗せられた土で瓦などを止める構造であるので、水が侵入すれば浸水し長期にわたり湿るので 木材などは腐っていく。

おじさん家(ち)も平屋部分の屋根が同じ構造であった。おじさんが幼稚園の頃 土建屋だった爺さんが基礎を作り、父が最初に建てた家である。今から60年ほど前になる。5年前に雨漏りがあり、屋根瓦が谷となった部分の銅板に明いた穴が原因であった。近年は酸性雨などの影響で、銅板も完全に信頼出来ないと分かった最初であった。天井一部の破れとそで壁が落ちて、初めて気が付いた。屋根瓦の交換・土の除去・野地板張替など費用は多額であった。

古い家に留まらず家にはそれなりのお金を掛けないと維持できない。年金生活となり家を直す費用は負担となる見込みである。

日本には空き家が800万戸以上存在すると言われる。ぽつんと一軒家を見ていれば、取材ルート途中に多くの廃屋を見る。そうでなくても身近にも 高齢となりケアハウスに入居し空いている家々は多い。そうなればケアハウス入居費用で年金は軽く消え、家屋の維持にお金は残らない。

そういう事情から 老後を決める要素として、家の維持管理があると考えている。更に付記すれば、もう一つは健康維持での医療費削減である。

なお念のために 子供&若い方向けに付記しておくが、「家」を買う際に検討し忘れるのは 取得税・固定資産税他 マンションならば修繕積立金・大規模修繕での支出など維持管理費用などである。基本は同じ考えであり、行き詰まる可能性を大きくする。

DIY

日本家屋の良い点は 昔から規格が統一されているので、部屋などをユニット的に考えれることが出来ることである。本間・京間・江戸間など基本寸法が定尺である。従って直そうと思えば資材の手配は容易である。ホームセンターで材木売り場などに行けば大体揃い、長さなどが使用し易い寸法であることが分かる。アメリカのツウバイフォーと考えは同じである。

趣味のDIYであれば 計画性がなくても良い。プロならば資材の量を見込むのも仕事であるが、素人では違う。建築でのコストでは三分の一が資材、人件費が三分の一チョット、残りが機工具・足場そして運搬費などに分けられる。最近は素人大工をするにも 便利な素材が出て来て、素人でも高さ・長さなどを合わせるのが簡単になってきた。あと高所作業・機械作業などで怪我をしなければ良い。自分に無理と思えることはプロに任せても良い。

難しい木工なども 機械に頼ればOKとなる時代である。機械を操作しながら悦になるのも良し、趣味の更なる延長とするもよし。1分の1スケール模型を楽しむ気があるかないかである。

家は究極では出来栄え・自己満足で評価されるので・・素人大工を楽しめれば良いと考えている。

「あばた」も「えくぼ」

投稿者

おじさん

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