先日来 おじさんの住んでいる地区に、木質バイオマス発電計画が持ち上がり準備しているようだが、どうなるかと思っている。計画が順調に進めば良いのだが・・世間の状況を見ると暗雲が広がっているようである。

近日 大型のバイオマス発電計画を中止するケースが続いている。海外から輸入する木質バイオマス燃料の価格高騰などで採算性が悪化していると言う。今後も撤退が続く可能性がある。

日本製紙は今年2月、山口県岩国市の自社工場敷地内で計画していた、国内最大級のバイオマス発電計画を中止すると県に通知した。コスト増、採算見込めないようである。

結論を先に言えば 多分 日本などでは 産廃で出た木材のチップ化によるバイオマス化と発電など 複合的要因が無ければ、コスト割れは確実と思われる。燃料を輸入してまでは経済的規模を大きく出来ない。従って大型設備では難しく、小規模が中心と見込んでいる。

立地条件

脱炭素社会実現に向けて再生可能エネルギーの導入拡大が急がれる中、大型のバイオマス発電計画が持ち上がるのは当然であった。国内・海外から搬入する木質バイオマス燃料の価格高騰などで採算性が悪化する見込みである。搬入に当たってはチップ船に大型船が荷役できる場所・港湾であることも条件となる。

エネルギー価格が大きく変動し、そこに「持続可能な」と頭に付けて成立しないといけない。木材などの燃焼が伴うので、燃焼温度管理・塵灰などの除去そして排出ガスのNOX・SOX対策なども発生する。

こんな時思うのが・・バイオマスとの言葉に騙されて、基礎的工場の運営・稼働システムに考えが至っていない方が多いことである。環境アシスメントに合わせるには、多くの費用が掛かる。

日本などでは 産廃で出た木材のチップ化によるバイオマス化と発電など 複合的要因が無ければ、コスト割れは確実と思われる。

お金をいただいて引き取った材料を、処理する過程で発電し、お金を稼がせていただくようなシステムで無ければ難しい。従って大型設備では難しく、小規模が中心と見込んでいる。

設備のコンパクト化

ロシアによるウクライナ侵攻の影響も加わり、今後も撤退が続く可能性がある。中国の経済失速など世界経済全体が縮んで行く方向であるから、エネルギー価格などはゆっくり下がり安定化すると考えている。そんな中で バイオマスエネルギーについても価格の見直しなどが行われると思っている。しかし「持続可能な社会」がカギとなり、バイオマスエネルギーも高騰していく。

そんな状況で考えるのは 小規模発電など大規模な公害を発生しない範囲でのバイオマスエネルギーの回収である。従って規模としてコマーシャルベースには難しいが、キッチリと国内のバイオマスエネルギーを無駄にしないことが大事である。

現在 1万キロワット以上の大規模な木質バイオマス発電所では、地元の国内材だけでは燃料をまかなえず、海外からの輸入に頼る。

これら輸入に頼らなくても 間伐材や家畜のふん尿、食品廃棄物そして木質バイオマスなど、発電では燃料として直接燃焼したり、ガス化したりして小規模発電しかないと思われる。

先ずは 小さなことからコツコツと・・・持続可能な社会の第一歩である。

投稿者

おじさん

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