おじさんの父が不動産屋であり且つ農家だったため、仮登記を付けた土地が何筆もあった。現在は整理が終わり 仮登記・共有などの抹消を行って、後少しとなっている。バブル時代に農家以外が農地の取得が出来ないのに取引し、「名義貸し」した名残である。

今回の土地は 一部は売り切る前に残った農地部分であり、他は道義上買い戻すことは不要であったが・・同業者と共有などで買い戻した宅地造成地内物件である。

自宅近くで家庭菜園・駐車場などに使えれば良いが、そうでもないので・・所有は敬遠したい。

相手の業者の子供も同じ考えらしく・・所有権はいらないとのことで・・お互いが牽制している状態に近い。そんな中で相手の継承時の登記事項の設定ミスで仮登記事項を消してしまい、帰せずして 登記上単独ばあ様の所有物となった。今更 仮登記を錯誤として登記し直すのも、ミスした司法書士のを助けるだけになる。相手方との関係を清算する好機と見ておじさんは動き出した。

ハンコの押し賃を頂戴と言うようなチンケな結末は御免して、キッチリと仕舞を付けたい。なお 司法書士の態度の悪さ、反省のなさ、無責任さに お前が悪いんだろと「イラ」としながら決断した。おじさんは原則 相手のマナーで付き合えるか否かを判断する。別の司法書士でなければ・・これ以上の行動も考え直すと判断した。

司法書士等は個人情報が集まる場所であり、信頼できる人間でなければ 依頼することは出来ない。現状の登記状態で税理士なども対応できると判断したので、相手方にも伝え かつ税理士にもその旨伝えた。

そう言う経過で 先週末に相手と相手方の司法書士・税理士そして別途税務署と協議を開始する旨は相手に伝えた。税理士での都合で、「覚書」などが必要な場合は連絡いただければ対応するとも伝えた。

仕事で言えば、キックオッフということである。

時効

仮登記の「時効」と言う問題が農地などに多く存在する。抵当権はまだしも、仮登記がいかなるものか理解していないことが多いので説明しておく。

バブル華やかなりし頃 農家でもないのに農地を買い入れ、農地法上 所有権を登記出来ないので仮登記で権利関係を拘束・維持するために使われた。

登記申請に必要な手続き上の条件が完備していない場合など

BがAから土地を買い受ける契約を締結し、実際に所有権も移転しているのに、Aがその土地を取得した際にもらったはずの登記済権利証(登記識別情報)を紛失しており、AB間の移転登記申請の際に添付できない場合あるいは、農地法その他で権利移転できない場合にする。

登記の目的・名目は、1つ目では「所有権移転仮登記」、2つ目では「所有権移転請求権仮登記」、3つ目は「条件付所有権移転仮登記」となります。

この際 仮登記を付けた方が、他にも農地を購入して農家になった場合などには 速やかに訂正してないと問題となる。さらに「所有権移転請求権仮登記」という仮登記そのもの自体には、消滅時効という概念はないが、予約完結権という権利は債権ですので、これを行使することができるとき(一般的には契約締結時)から10年を経過すれば消滅時効にかかることになります。もちろん「時効」の権利を有効にするためには「時効」の援用が必要であり、「時効の援用」のためには「時効を援用する」旨を記した内容証明付き郵便を相手に出す必要があります。ほとんどの場合はこれを怠っています。

上記のようなことは権利者が権利に胡坐をかいて 怠っているので・・権利設定したとして安心してはいけない。常に権利と義務・履行を考えて歩むものだけが救われる。

先にも出した 停止条件を与える「条件付所有権移転仮登記」などまで工夫するなど、より深く考えたもの あるいは権利行使に工夫を加えたものが生き残る。

今回のようなケースでは 司法書士は上記の法的流れを理解して、口をきいて来るのが基本である。出来ないようなら 信頼することが出来ない人間と判断する。素人ならともかく元業者であるおじさんに申し入れるには やり方が間違っている。お願いすべきは・・司法書士であり、無責任に振る舞うな!と言いたい。

押し付け合い

おじさんの住んでいる近郊でも同じだが、土地は道路など社会インフラが整っていないものは敬遠される。道路の幅員のない場所に 父と同業者の残した分譲地がある。近隣での道路拡張などが考えられない限り、売ることも出来ず 税金と維持管理のみが掛かる。

税金の清算なども含み お互いに干渉しない方法は共有部分・仮登記などを持ち分で分割・交換などすることである。その際は 測量・登記費用などそして清算金が最低限必要となる。本日 相手方(父と同業者の子供)より電話があったので、お互いが所有状態をキッチリ整理しようと持ち掛け、持ち分の範囲を決める「たたき台」の作成を依頼した。四の五のあったが・・・押し付けた。相手方の税理士等を使う・・使えるものは何でも使うのが・・貧乏なおじさんのポリシーである。

おじさんその後 父の残した記録・メモを探して読んで・・工夫を凝らして権利設定していることに気付いた。相手方がプロ集団なら気付くはず・・気付かなければアテには出来ない。

それにしても自分が播いたタネでもないが、収めるには難儀&大儀なことが予想される。誰もあんな土地に 金も手間も掛けたくないものと思っている。しかし一部は引き取らないといけないようである。

最後は子供が処理し易い「形」としないといけない・・ああああああああ!

面倒だ!

花鳥風月を友と出来る日々は遠そうである。

投稿者

おじさん

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