おじさんも ごく適当に「寝そべり族」気分で生きている。今まで寝そべって来なかったのでお許しいただきたい。
最近中国でも「寝そべり族」との話を聞くと、親の世代と世の中を動かす原動力・価値観などが崩れたというか?切り替わって来た結果と理解しています。
以前から中国では若者たちのあいだで、結婚もせず、子供も持たず、家も車も買わない、できるだけ仕事の量を減らして最低限の生活を送る──そんな「寝そべり族」が“増殖”していると報じられてきた。だが、最近になってその上をいく「バイ・ラン」がブームになっているという。何もしないということらしい。親の稼ぎで生きていくことが出来るようになった結果とも思っている。
習近平の執政に伴い、彼の利益となる従来からの国営企業などは保護され、新たに起業された企業は冷遇を受ける。習近平などの共産党閥とコネが無ければ、政治により押さえられ、苦労して実らせた果実も横取りされてしまう。
先頭を走る旗手が活躍しなければ、続く若い世代が「一旗揚げ」てとの意識は雲散する。過去に日本から若い方が中国にわたり起業を目指すなどの記事を取り上げた。おじさんが好きにすれば良いとしたが、失敗も挑戦した方の財産と思ったからである。誤った点は 日本同様の社会変革があるとは限らないことが見えていないからと思う。
中国では 一定レベルまでの自由しかないと気付くセンスがないのでは 止めても無駄である。自分で体験するしかない。
中国と言う国 現在の姿は親の時代と大きく断絶するようである。
北京大学
おじさん 20年ほど前 造船所で大学を卒業数年の若い中国人の方に、設計の考え方で意見を交換したことがある。彼は2年ほど日本で研修し中国に帰れば、設計の一部門を統括する立場と聞いた。
若手の抜擢 文化大革命による知識層弾圧の名残で、高等教育を受けたものが少ないことが原因である。正直 彼は設計に対してセンスがないのは分かったが・・片意地とも思える性格で間違ても押し通すような方で・・話に合わせて意見を満足させ、実際使用での機能を満足させるのに苦労した覚えがある。なお 帰国後はエリート管理職として仕事をされているとは聞いた。
ところが、現在のニュースを見ていると北京大学を卒業しても就職さえ困るという時代のようである。完全に親の時代と一線を画するような事態である。親と子 それぞれの生き方・価値観の共通性は崩れたろうと想像できる。
優秀であって新しい事業を始めても、先ほど書いた政治主導に潰されるのを見ているので・・その苛烈さに押しつぶされると思われる。新しいことなど始めようがないとの虚脱感なのかと思える。
日本も就職氷河期の世代もあり、介護の問題も含んで団塊と団塊ジュニア世代を巻き込んでいる。現在の中国よりはマシなのか否かはよく分からないが、田舎では目立ったことなどは起きていない。また日本には中国のような政治的制約も強くないように思うので・・後は国民個人の資質である。
金利
現行のトレンドでは中国の新興企業は冷や飯を食べさせられる環境である。中国での金利は5%超 日本は1%超であることを考えると、中国ではそれなりに儲けなければ借金は返せない。誰もが稼ぎたいと欲望に溢れやすくなり、無理して金を用意して当たれば大きく稼げる可能性も高い。だが近年の不動産バブル崩壊でここ10年以上の国民の貯えは霧散したと思う。
こんな国が一帯一路と言いながら途上国に金を貸すのだから、高金利になるしかない。余程政治的に抑え込まなければいけないし、また貸し付ける相手に信用の裏付けがないと貸せない。政治的に配慮して貸し付けるなら出来るが・・一旦崩れれば貸す元本までが無くなる。
中国は昔受けた日本のODAについて批判するが、信用のない相手に低金利で貸し付けた日本政府の英断に感謝すべきである。韓国も然りである。中国は自分の言ったこと・やったことをじっくり味わえば良い。
なお 昔は日本の商社が フィリピンのマルコスなどの東南アジアの支配層と組んで同じようなことをやっていたので偉そうには言えないことだけはお伝えしておく。