知人の庭先にマンサクの花が咲いていた。まだ木自体が小さく「ひょろっと」した姿で縮れた花を咲かせている。昔懐かしい青色の火鉢を「つくばい」に見立てて置いているので、コントラストが良い。でも・・後ろの鍵付き水道栓が・・一気に風流さを打ち消す。
万事完璧とはならないものである。本日も「○○○○なかりせば・・」と頭に付けながら考える。一句浮かぶようで・・風雅の道もそこまで来たようである。
なお 植えられている場所が日陰のためか、花も少し遅れているようである。
あれこれ
落葉広葉樹の小高木であり、多くは高さ3 m ほどの灌木となる。樹皮は灰褐色で滑らかである。葉は互生し、短い柄がついた長さ5 – 15 cm の菱形状の円形から広卵形で左右が歪み、葉身が厚く波状の鋸歯がある。表は濃い緑色でツヤがあり、葉裏の葉脈上に淡褐色の毛が密生する。秋は黄色から橙色に色づき落葉する。
開花期は2 – 3月。雌雄同株であり、葉に先駆けて黄色の花が房状にたくさん咲いて目立つ。。花の直径は3 – 4 cm、がく、花弁と雄蕊および仮雄蕊が4個ずつあり、雌蕊は2本の花柱を持つ。花弁は長さ10 – 15 mm 、幅2 mmほどの細長いひも状でねじれる。
和名マンサクの語源は明らかでないが、早春に他の木に先駆けて花が咲くことから「まず咲く」「真っ先」が転訛した説、また黄金色の花が多数咲くと豊作になるといわれることから、民謡にも唄われる「万年豊作」に由来するなどの説がある。
分布・生育地は日本の北海道渡島半島、本州の太平洋側から四国、九州に分布する。
日本各地の山林に多く、山里の雑木林や谷筋の林に自生する。