「麺」を書き出した直後なのに寄り道ばかりで「ごめん」と言いたい気分ですが、日本の物価を考える時 皆さんの参考になれば良いと思い書いてしまう。言葉も普段聞くこともない 聞きなれない言葉であるが、日本の小麦のことを追いかければ必ず当たる言葉である。

日本のガソリンなどの値段で、ガソリンスタンドで販売される前から税金が掛かって高額になっている。同じように国際市場価格と日本国内生産者の差を埋め合わせるために設けられている制度である。これによって国内生産を維持して微力ながら食糧安保を目指す。従って消費者目線だけ考えれば、高い価格で麺・パンなどを購入することになる。逆に見れば 物価が動きにくい様に、生産者と消費者となる国民を保護しているとも言える。

今回こそは 製粉の歴史をと思いつつ、寄り道・・・これが更に品種なども書くべきかと思えて、どうしようかと思っている。おじさん 変に欲張りなところがあります。

供給体制

国内生産は約80万トンであり、国内流通は全農などの関連会社が流通させる。輸入は493万トンを政府が買い上げ 国内に流通させる。両者は国内の製粉業者あるいは醤油メーカーなどに販売する。それらの工程を経た粉が製麺・製パンなどで加工され消費者に届く。

ほとんどが海外からの輸入で パン用粉(強力粉)はカナダ産 麺用(強中・中力粉)はアメリカ合衆国&オーストラリア ケーキ用粉(薄力粉)はアメリカ合衆国が代表とされる。

国内産では パン用粉(強力粉)は北海道 ゆめちから 麺・ケーキ用は 北海道 きたほなみ 香川 さぬきのゆめ などがある。

以上の経過を見てもご理解いただけると思うが、日本では輸入小麦を政府が全量買い入れ、国内生産価格との差を考慮し、価格を調整し政府売り渡し価格を決める。年2回価格改定し 保管料・為替並びに市場国際価格との緩衝を計っている。従って国内の物価に大きい影響を与えない構造になっている。シカゴ株式先物市場などからの影響は、半年を平均して数字を出して来るので小さい。

物価と麦価

麦価は年2回の決定であり確か10月に完了しているので、為替並びに市場価格の影響はほとんど受けない見込みである。ところがパン・菓子では乳製品、バター、サラダオイルなどの影響を受けます。麺であれば煮干し、昆布、カツオ、包装材、光熱費などの影響が出て来る。

という訳で小麦粉については来年4月まで値段は安心して食べられると、おじさん安堵しています。手打ちうどんをご自宅で楽しめば・・安・近・短 な家族生活かと思います。但しインスタントラーメン・パンなど2次製品は 大きく為替並びに市場価格 に影響されます。

日本の物価はいろいろの税金あるいは補助金などで動きにくい制度構成になっています。

正直 日本人として有難い事なのか不幸なことなのか・・・昔の銀行が「護送船団方式」と言われたのを思い出してしまいました。こんなことも 給料が上がりにくい原因かと思います。