これからしばらくガソリンの値段から目が離せなくなる。今回の騒動根が深くて何時まで続くと予想できない。世界のワクチン接種に伴い出てきたコロナ感染の落ち着きを足掛かりに 各国で一斉に経済活動活性化、つまり燃料消費の拡大が始まった。経済成長とエネルギー問題の歯車がスタートから食い違っている。この原因が温暖化対策である。産油国も温暖化問題があるので油関係に投資しない。産油国も11月の会議まで個別的対応はしないと思われる。目論見が食い違い過ぎて 最初からつまづいている。

所得が下がり物価が上がるスタグフレーションの状況となる確率が高い。この原因の一つが温暖化の原因 CO2の減少を目的とする資源問題である。どれもこれも譲れないと活動するので石炭より石油そしてLNG、水素となる変化の過程・順番がバラバラに実行されエネルギーコストの高騰を招いている。特に中国が力任せに実行するので、他国はその影響をもろに受けている。

こんな時代は柔軟で理性的な温暖化防止の運用をしなければならない。産油国・国際石油資本は将来のエネルギーでの石油シェアの落ち込みを見越して、設備投資などはしないと見込まれる。従って市場原理に近い状態で価格が形成されていく。こんな時こそ 従来からの社会資本の活用で日本国民の負担を軽減できる。

別段 環境問題で日本が世界の優等生になっても、国民が貧しく成れば、国としては間違っている。

電力

石炭流動床ボイラーを LNGあるいは石油燃料に置換することは難しい。発電所はそれぞれボイラーの形式で燃料の制約を受ける。従って掛け声通りには低公害化するためには設備の入替などをしないと 対応は出来ない。中国も急にLNGを増やしても 処理しきれないだけなのであるがやっている。

極端に言えば 無茶やってる中国に引き摺られて、余計な動きをすれば益々引き摺られる。適当にやるにも時間が無いので、既存休眠設備のフル活用しか 日本のエネルギー事情を救う手はない。多分 原発再稼働で無理なくエネルギー問題は片付く。

こんな時に原発反対と運動される方は潔く、昔ながらの生活を開始頂くしかない。また文句があるならバカみたいに世界で石炭とLNGをかき集めている中国に文句を言っていただきたい。

現在 日本でも石炭火力などは型が古くなったものが増え 効率が良くないものも増えているので、緊急用と考えるしかない。このエネルギーショックを乗り切るには休眠させている原子力発電一択となる。

昼間は原発をベースランにそこに太陽光発電などの自然エネルギー、夜は原発をベースランに火力・水力となる。なお昼間などのピーク時にガスタービンをピークカット用などに利用すれば乗り越えられると考えている。

石油

中国が長雨などに伴い多くの石炭資源の掘削が困難になり、以前からオーストラリアとの人権その他の問題から、オーストラリアを傷めつけようと 石炭の輸入先を変えるという行動をしていたのでつまづいた。

中国政府は昨年に比べ石炭輸入量は7割増えたと国内発表したが・・・価格が暴落しないのを見ていると御用記事と思われる。潤沢に石炭が国内にあるなら、先日報道された未通関のオーストラリア石炭など消費しない。何時もの眉唾・見栄ぱりネタであると判る。市場経済はあからさまである。

なお輸出入の商習慣からすれば契約後 数か月後の積み出しとなるので、年明けまでは中国も必要とする量を受け取れない。LNGも同様である。となればロシアとモンゴルが協力するか否かも注目点になる。

そうでなくても中国で電力不足で止めた生産設備・ライン素直に稼働していくのは疑問が付く。これによりスタグフレーションに突入する可能性が大きい。同時に世界の工場としての役割が崩れていく。

日本は電力での石油消費を押さえれば、備蓄もあるので来年春先までは石油だけの不足は何とか抑えられると思う。しかし、東南アジア・中国からの原料プラスチックなどの石油関連素材高騰の波は避けようがないので物価は知らず知らずのうちに高騰していく。日本も原料価格上昇の為、物価の上昇は止めようがない。

また為替相場が円安傾向なので、輸入製品類の値上がり圧力は為替差では打ち消せないと思われる。

現在のバーレル80ドルは 東南アジアなどの消費国は買えないので、自然に時期が来れば価格は落ちて来ると思われる。一休さん同様「慌てない 慌てない」が正解となる。

政治的に異論もあるかも知れないが、国難と思い挙国一致 岸田内閣のかじ取りを期待するしかない。年金生活者としてはもう少し明るい話題が欲しいのだが・・・致し方なし・・・ビックウエーブが押し寄せている。

投稿者

おじさん

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