昨日 奥さんからガソリン上がるのかと聞かれた。当然の如く「上がる」と答える。このところの円安、アメリカのパイプラインでのトラブルに絡む原油価格上昇など値上げ要素しかない。
ついでに これから食料品などの値上がりも急激に広がっていくと考えている。資本主義は原則がインフレ基調であり、日本で長く続いたデフレ基調は世界的金融緩和の終了とともになくなると思っている。
特に日本では 労働力の安い中国からの安価な輸入が徐々に減っていくと思われ、自然に物価は上昇していく。細かいことであるが 先日も買い物した刺身に付いていた「しょうが」の一人前用パックに中国製と書いてあり、こんなものまでそうなんだと頷いてしまった。細かいところを積み重ねて、商品を安価にしているので崩れ出せばそれなりのスピードで価格は上がると思っている。
コロナによる業績低迷の企業と賃金の上がらない労働者 そして低価格競争を引き起こすネット通販などがこれからどう動いていくのか? 激動の時代が来ることは予想が付く。アマゾンなどで見る ESMなどで中国からの通販商品が届き続けるのだろうか?
思わず「ウイ アー ノット アローン」のごとく 一人一人の問題で収まらない。
鉄鉱石
中国に対して鉄鉱石などの輸出を制限したオーストラリアに中国が逆らえない。逆らったコメントは出しているが・・・関税は掛けていない。ブラジルの鉄鉱石は鉱山のトラブルで産出が上手く行っていない。インドからの輸入も局地戦争とコロナで上手く行かない。
このままいけば景気回復で鉄鋼増産しようとしても、足元が危うい状態である。例えば中国・韓国が政府からの補助金を得て、造船業では従来より10%以上ダンピングして受注している。ここに鉄鉱石などの価格が上がり CO2対策と来れば、鉄鋼の調達コストが上がり、何をやっているのか判らない状況になる。
中国なので価格統制はすると思うが、いつまで持ちこたえるのかは中国国民の犠牲による。韓国もどうなんだろうとも思っている。高張力鋼のグレードの高い厚板をLNGあるいはコンテナ船に使うので、中韓ともに 自国内で安定な製品を生産できるのか?疑問は持っている。
燃料が上がれば輸送コストが上がる。原材料もしかりとなるので、今のままという訳にはいかない。経済好調となり、通貨(元)が上がれば介入するまでも行かないが、元安を目指してドル保有などがあるかと思う。まあ色々こまかい動きはあると思える。
日本でも 雪だるま作りで雪玉を転がすようなインフレが開始されようとしている。消費者に価格転嫁が出来るかが 今後の企業の悩み・苦しみなのかも知れない。
供給力低下
リーマン・ショックは需要が不足し、景気が落ち込みました。それに対してコロナ・ショックは供給が落ち込んでいるのが違う点です。コロナが人の活動を抑制するので生産が進まない。結果的に需給がタイトになり物価が上がっている。コロナ不景気の原因が違うことを分かっていないと次の対策が後手に回る。
車用の半導体の工場火災による生産休止などもあり、多くの場面で人の活動制限の影響が出てきている。早期の人的投入・回復・復旧が出来ていない。
同時に、世界中が“財政出動”と“金融緩和”を実施したため、カネが余り、投機マネーが木材や銅、さらに大豆や小麦といった穀物にまで流れ、世界的なインフレを引き起こし出している。
ワクチンが普及したアメリカや中国の景気が回復し、消費が活発になるという期待もありますが、日本でもワクチン接種を急いで、鉱工業生産・消費などを回復しないといけないように思う。競馬のスタート直後と同じでどの位置でレースできるかが 将来を決めると想定している。
私事であるが おじさん週一牛丼を昼食にしているので、米国産冷凍バラ肉の4月の平均卸売価格は、前年同月比66%高となっているのに気付いて 現在戦々恐々状態である。下手すれば大幅値上げが来る。牛丼チェーンの長期契約が続くことを期待している。
年金生活の貧乏おじさんとすれば、コロナ不況の中で国内生産力の低下を避けるためにも、ワクチン接種受け 足手まといにならないようにしないといけない。この程度がおじさんの出来ることと思う。
ワクチン接種に反対する方もおられると思うが、罹患し重症化した場合は多大な迷惑を掛ける。おじさんは最もそんな事態を恐れている。社会の片隅で おじさんの出来る小さなことから コツコツとするしかない。