戸建て住宅の売却には、査定から税金の支払いまで、さまざまな手続きが発生します。
転勤あるいは相続で実家を相続し、売却しようとしたら、どのように進めればいいのか。
アドバイスの意味を込めて 時間経過を軸に2話(もしかしたら2.5話に)でまとめます。
不動産取引の概要が分かっていれば慌てることもないかと思います。
不動産取引の大事なことは「後悔しない」「納得する」ことです。
解らなければ業者に質問するべきです。
普通生活で接するのが少ない事柄が多く 判らないのが当たり前なことが多いと思う。
■戸建て住宅売却の流れ
業者でも無ければ 自宅の売り買いを繰り返す人も多くない。
下手な鉄砲数ウチャ・・・で 慣れることは期待できません。
売却の流れを踏まえ 4つのポイントを中心にまとめました。
①売り出し条件
②仲介業者の選定
③売買契約締結
④トラブル無く取引を終了(終了とは言っても 場合により瑕疵担保責任は数年残ります)
■ライフプランの確認
一度売り出してしまえば 取引関係者あるいは相手があることですので 「中止」のような 急ブレーキは踏めません。
契約が決まり手付金を受けた後、中止した場合は「手付倍返し」のようなペナルティを受けます。
そうならないため ライフプランを再確認し、売却の是非や条件そして検討・判断基準を決めます。
要は売主自身の「覚悟」を決めるということです。
複数不動産業者あるいは信頼できるに業者に相談・査定を依頼し、売り出し価格など現実的な条件を詰める。
売り出すタイミング、金額が妥当なのかを 売主自身で確認し納得すること。
納得出来なければ業者に申し入れ、希望価格あるいはタイミングにて販売を依頼する。
業者複数に声を掛けても構いません。売主が価格決定の理由を納得することを目指します。
おじさんも経験したのですが 契約が終わり権利移転を待つ段階で、他の業者あるいは親戚と称する方が「高く売れたのに・・・」と横槍を入れられたことがあります。
結果はおじさんがふられましたが 売買価格は 安くまとまったようです。そのため 売主は手付倍返しで、実質手にしたお金は少なくなりました。
■売り出し価格
査定の方法には、三つの鑑定評価基準があります。
・近隣の相場から考える「取引事例比較法」
・建築費などコスト面から考える「原価法」
・貸した際の儲けから考える「収益還元法」
これらの組み合わせ次第で、価格に差が生じることがあります。
実際の取引事例で比べ、極端に高い値段も安い値段も出ないのが一般的です。
業者であれば、宅建協会等が地価算定のマニュアル本等を配布し、価格の一元化を計っています。
場合によっては マニュアルを見せてと業者に頼んでください。(一応 公表禁止のはずですが・・おじさんのような軟弱ものもいます)
一番査定額が高い業者が良い業者とは限りません。
業者によっては、実際に売れる価格よりも高く査定価格を提示する「高預かり」もあります。
その結果、査定価格が高くても、売る際には大きく価格が下がる可能性もあります。
■書類関係の準備
売り出しを決めた場合は、以下のような必要書類を準備します。
実際に手続きする時 印鑑証明など「取得後、3カ月以内」などの条件を満たす必要があります。
探して見つからない場合も 問題なく乗り切れること出来ますので 箇条書きに添え書きしておきます。
① 売主本人の確認書類(身分証明書、実印、印鑑証明書等)
司法書士が移転手続きを行う際 売主に身分証明の提示を求められます。
実印はなければ作成し、市町村にて印鑑証明を申請します。
印鑑証明は有効期間が発行より3か月です。
②所有者であることの証明(登記済権利書または登記識別情報)
平成20年から 全て登記識別情報形式となりました。
それより登記が古いものは「登記済権利書」になります
管理が悪いと書類が見つからない場合があります。
その際はお金が掛りますが「保証書売買」などもありますので不安は不要です。
③評価の証明(固定資産税納税通知書および固定資産税評価証明書)
出来れば あれば良いというものです。業者より依頼があれば取りましょう。
④土地の確定証明(土地測量図・境界確認書)
出来れば あれば良いというものです。業者より依頼があれば取りましょう。
⑤適法建物である証明(建築確認済証および検査済証、建築設計図書等)
⑥その他法令やトラブル防止のための書類
(耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書等)
⑤ ⑥はあればより良いというものです。