ウクライナのニュースを見ていて、春というのに雪が舞っている。ロシア軍の攻撃に無残な廃墟となっている風景を見ながら、建物の構造に注目する。

昔 父から聞いたロシアという土地の自然の過酷さ同様、ウクライナも過酷そうである。そんな環境で生き抜く厳しさが伝わって来る。ロシアが日本のような場所にあれば、同じ努力をすれば何倍もの効果を得られるとまで聞いた。

家を建てるとなれば、短い夏に 永久凍土層あるいは凍らない地層まで掘り、基礎を作る。中途半端に作れば大地が不等沈下、あるいは地面が凍結して持ち上げられ、10年ほどで家が傾き 隙間が出来る。ロシアの田舎にある木造の家が、傾き みすぼらしく見える原因でもある。

父もシベリアの原野で、自らの収容所の建物を作ったとのことである。木を倒し、丸太の隙間にコケを詰め込んだログハウスを建てたと聞いた。現在のログハウスはコケをグラスウールに変えた程度で基本構造は変わらない。

寒冷のためコンクリートを打つことさえも難しく、寒中コンクリートと言われる冬季のコンクリートは固まる前に凍り、砂利・砂同然となる。じゃがいもの薄いスープとライ麦パン、贅沢出来て小麦を練ったすいとんまでで強制労働させられた。多くの戦友が倒れ、亡くなったと聞いた。

ウクライナも黒土を基調とした大地である。黒土は草などが枯れても、冬季に凍るため植物が完全に分解されなくて有機物を多く含む肥沃な大地である。冬に大地が凍結するために生まれる土壌である。従って建物を建てるには 冬季に凍らない深さまで基礎を作るなどコストが掛かる。復興にはお金も時間もかかると思われる。

賠償をロシアに求めても、ない袖は振れないと 交通事故の加害車両が無保険であった場合と同じと見込める。現在は自らの誇りにかけて戦っているが・・無責任ロシアが引き起こしたお気の毒なウクライナの終戦後が見えて来る。先の大戦で戦後10年以上復旧に要したとのことから、道のりは長いと想像できる。

ロシアは再度資源が売れるようになれば、経済は元通りになり見かけは変わらなくなる。戦場はウクライナであり、復興を考えればそのスピードは全く違う。

補償

3月28日 ウクライナ当局者は、国が補償を求めるだろうと言い、ロシア侵略開始以来、ウクライナの損失を5649億ドルと見積もっており、ウクライナは”侵略者から補償を求める”と付け加えた。

これにGDPに対する損失、民間企業と組織の損失、ウクライナ経済への直接投資の損失、国家予算での損失も含んでいけば・・大変なことになる。

ロシアはどうせ払わないと思うが、西欧世界の価値判断は暴力をふるったものが負けである。先日のアカデミー賞での暴力に対しても、手を出したものが負ける。今回は特に大統領であるプーチンの行ったことであり、ロシア人民も多数が支持しているようなので仕方がない。

プロパガンダによるとしてナチに全てを押し付け、逃げたドイツ同様 対外的に色々主張すると思うが許したくない。

おバカ

名前は言わないが、TVのコメンテーター「戦わず降伏すれば、被害が少なくて済む」とのコメントを見た。

古今東西 服従しても被害を受けなかった国はほとんどない。ウクライナはスターリンにも散々弾圧され飢餓に苦しみ、多くの命を失っている。日本は連合軍(アメリカ中心)とタイマンを張ったのと帝国主義時代の終焉期なればこそ、占領で大きな被害を受けなかった。歴史を考えないで、平和な環境でしたり顔で言う話ではない。世界史を見れば、服従した結果 被害を受けなかった事例の方が少ない。

今回 ブチャでの一般市民虐殺が報道され出したので、再度ご意見を伺いたいものだと思う。

いじめっ子と同じで、逆らえないようにネチネチやるのが普通である。おじさんも子供の頃、殴られて黙っていた奴ほど、さらにやられるのを見てきた。そんな環境・時代で育ったので、無条件にやられるのは嫌いである・・かなわぬまでも一発は返しておく努力はしてきた。(努力というのも可笑しいが)まあ 気分の問題である。

最後に心配なことこれからウクライナは草花が生えそろていく。そうなると生えた草で地盤表面が固くなり、戦車などが走りやすくなる。そうならないことを祈りつつ、休戦協定が結ばれ平和が早期に実現されることを望んでやまない。

投稿者

おじさん

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