富士急ハイランドのアトラクション「ド・ドドンパ」で負傷者が相次いでいるとの報道があった。普通アトラクションの乗り物は 乗られる方は訓練されていないので、体に2G以内の力で短時間に留める。以前 てき弾筒と呼ばれる火器発射の反動について書いた時に一部資料を出した。米軍規格ミルシートには動物実験を含めてあったと記憶しているので、研究されたい方は研究されればよい。
米軍の艦載機のカタパルト射出と似た状況での首廻りの負傷であるので、原因の想像は着いてしまう。アトラクションが過激になり過ぎ、乗った方の姿勢に難があったことが原因と思われる他ない。ヘッドレストに頭を付けるように運行担当者は乗車姿勢を指示していたと思う。それゆえ 過去に多くの方が乗りながら 負傷を申し出たのは10人程で収まっていると思う。
車でむち打ちを経験した方つまり頚部捻挫など経験した方なら分かると思う。人の頭は重たい。首の筋肉だけで支えきれるものではない。
それにしてもニュースで取り上げられていた専門家。何処にでも怪しい専門家が存在する世界と改めて思ってしまった。根拠を科学として示せなければ・・・専門家と言うより「通」と呼ぶべき方である。それとも「好事家」と呼ぶべきか・・・。
おじさんは年齢から言っても このようなアトラクション ご遠慮申し上げたい年齢になりましたので・・・口出しだけです。
G?
高校生で習う力学の基本式 v=∫αdt=αt+v0 となるのでド・ドドンパの公表されている1.56秒で180km/Hに加速とあるので、時速を秒速に直すため 1時間は60(秒/分)×60(分/時)=3600秒なので 秒速は
180(km)×1000(m)÷3600(秒)=50m/秒
この速度までの加速度は
50(m/秒)÷1,56(秒)=32(m/秒2) 従ってGに直せば
32(m/秒2)÷9.8(m/秒2)=3.3Gとなり、これが1.56(秒)間に変化して加わるので、Gの変化は安全上は約2Gとギリギリと言うような加速度と思える。2秒程度に加速変化スピードを落とせばより安全とも思うが、それでは無粋・・・と言うものだろうと思う。おじさん バイクに乗っていたので「蹴飛ばさるような爆発的加速」好きです。
米軍の艦載機のカタパルト射出では4Gと言われるので、パイロットは体を鍛え、ヘッドレストに頭を付けている。古いが映画「トップガン」の艦載機発艦シーンなどご覧になれば直ぐわかる。なお 6Gでは訓練して無ければ、通常失神すると言われている。
富士急側も衆知・監視していたと思うが、どこにでもそれなりの性格の方もおり、ヘッドレストが衛生上汚いと思う方もいたと思う。その辺りについて降車後の清掃など富士急側が配慮したか否かの問題もある。もちろんスタートに供え 乗車時の姿勢保持を指示していなければ問題となる。
たかが遊具
たかが遊具と思っていることが間違いのもとと思う。それなりの面白さを狙って限界に近い加速を味わうため設計されている。従って適切に係員の指示に従わなかった場合、隣席との会話などで気が緩んだ場合には・・・それなりのしっぺ返しを食らう。
車・バイクなどと同様である。隣にあるいは携帯に気を取られれば、前方不注意そして事故もある。
おそらく国土交通省所管の乗り物であるので、それなりの安全対策はされていると思う。また始業点検・試験乗車と安全管理と設備管理は出来ていると思う。
たかが遊具 されど遊具。何事も「マジ」な対応・行動がないと生き残れないご時世である。
朝鮮戦争時の艦載機射出カタパルト同等のものを アトラクションに応用・流用して遊びに使う・・・日本人の真骨頂のようで・・・日本に生まれて良かったと改めて思ってしまった!