今の時代 銀行は金余り 貸し出ししたくて堪りません。毎月 ばあ様の積み立て預金を取りに来る行員と話しましたら、中小企業融資にも政府保証がついてるので「イケイケ」状態のようです。
おじさんでも 会社に貸して頂けるとの話ですが 将来にわたり返さないといけないので お断り申し上げました。
ニュースでも関西みらい銀行の不正住宅ローン融資の話がありました。金融機関は貸したいんですね。借りるなら 今でしょう!
住宅ローン
銀行にとっては、金利こそ低いものの 長期間にわたって借りてくれる住宅ローンはおいしい商品である。住宅ローンを貸しさえすれば、借りた方が将来勤め先の状態が悪くなるとか 夫婦が離婚するだとかといったリスクは 「関係ない」話です。
極端な話 生命保険を掛けていますのでイザといい時は保険会社が払ってくれます。保証協会もありますので 焦げ付いてもなんとかなります。
賃貸用住宅ローン
銀行の アパートやマンションなどの賃貸用不動産に対する融資です。高齢者にとっての関心事の一つが相続です。なるべく税金を節約して子供や孫に残したいというのは自然な流れです。
現金であれば額面がそのまま評価額になり、相続税が課されます。
同じ金額でもこれを不動産に替えておけば、相続税はぐっと圧縮されます。土地の評価額は時価よりもかなり割安に評価されるからです。不動産は相続の際には、土地は路線価評価額,建物は固定資産税評価額で評価されます。普通 これらの評価額は時価よりも低く評価されます。
ほとんどの場合 財産残すような高齢者は土地を当然のごとく所有されていますので建築に向かいます。土地を更地のままとするより 評価は低くなるので更においしい。
また 大家さんを目指す挑戦者あるいは冒険者がいれば・・・・当然応援します。駿河銀行など極端なケースもあり衆知のことかと思います。
孫・子も安心
日銀の発表では 個人の金融資産残高は約1800兆円 その半分を60歳以上の世代が保有しています。余談ながら おじさんのところには残念ながらありませんが・・・世間一般はそうらしい。
バブル直後は総量規制でダメだったのが 数年重ねるうち変わった。
土地を更地のままとすれば評価は高くなるので、目ぼしい土地上に アパートなどの賃貸用不動産を建設し、相続評価額を圧縮する手法が流行りました。銀行は当然 賃貸用住宅ローンなどを貸し出しました。
銀行員は不動産には詳しくない人が多いのですが、建設会社やアパート管理会社、税理士などがチームとなって、高齢の地主に対して 仕事欲しさから勝手にセールスしました。銀行にとっては 建設会社やアパート管理会社から得られるキックバック手数料などもあり 低金利時代では貴重な収益源になっていた。
決めセリフは 確か「借入金は相続財産から控除できる!」でしたか・・・・
相手が何年後かに どうなるかなど どうでもよい。その時 担当者は転勤あるいは退職してるかもしれない・・・「お子さんお孫さん これで安心ですね」何とでも云る。
住宅ローンあるいは賃貸用住宅ローンは 銀行にとっては運用先難で苦しむ 金を出せる「おいしい」商売です。
マイナス金利はどこまで
アベノミクスを掲げてもいっこうに市中にお金が出回らないと見た日銀は、民間銀行から日銀に流れ込んでくるお金に、マイナス金利、つまり利息を取るようにしたのです。もう少し正確に言えば 民間銀行が中央銀行にお金を預ける場合 もらえる金利のうち法定準備預金を超える金額については「マイナス」にするという政策です。
民間銀行は、預金者から預かったお金を融資に振り替えることで利鞘を稼ぐのが本筋です。そのまま持っていたのでは預金者に利息を払うだけになってしまいます。そのお金は「どこか」で運用しなければなりません。
その運用先として狙いをつけたのが、毎度の不動産関連とちょっと前まで活況の新興インバウンド関連事業です。現在 各所に続々ホテルがオープンあるいは改装など・・・こうした日銀の金融政策は、銀行を走らせ 企業を走らせて来ました。
資金融資は過去のことですが 時間差が発生します。慣性の法則のようにしばらく続きますので、どこまで続くかは分かりません。また 資本主義本来のダイナミックな動きが来るかもしれません。飲食業などでは 売り上げ低迷,廃業と新規参入が始まるのかもしれません。いつの時代も繰り返されてきたことと思います。
既得権益のような存在は自然に破壊されていきます。変わるものだけが生きながらえる。
おじさんには 将来は?どうなるかとも言えません。ただ書いたのは 世間を見て来た見解です。お金がどこに流れ込んでいるのを俯瞰しただけです。