NHK大河ドラマを見ていて、江戸時代の 田沼から松平定信への時代の変化 つまり振興から節約に入る時代を取り上げている。二代前の将軍吉宗時代も節約時代であったので、これらの変化は繰り返してきたことと分かる。
経済はインフレ方向に進行するのが通常であるが、経済指標の基準とも言うべき米価の変動を 江戸幕府は許容しなかった。吉宗の前には新田開発などで米が余るほど取れ、人口増大の一因であった。米は増産されたが 消費する人口も増えたので、米価としては安定していた。日本も農業技術の発達などにより日本の米消費量より増えてしまうので、減反などで均衡を取っていた。食の多様化も理由の一つである。
江戸時代は冷害・干ばつなどで生産が止まり、現代日本も温暖化と干ばつにより生産量が落ちた。通常であるならば、備蓄米で対応できる程度のものであったが・・投機的売買が行われたので つられて価格が上がってしまった。お粗末なのは 農水省での備蓄米入札段階で値段を釣り上げたことである。米価を低価格化するとの目標なく、政府の貯蔵コストも確保すると言う名目で 中途半端な判断で入札として、米価を益々上げてしまったと思っている。目的意識のない行動は役に立たない いや更なる弊害をもたらすと今回の事態が教えてくれた。
年数が過ぎた飼料用まで放出範囲が広がったため、カビなどの検査・ハーベスト残留などの確認・対応に追われ 備蓄米放出も流通手段の確保と出荷が低温貯蔵米も遅れた。そんな遅れで・・狙った時期に間に合わなかったため、米価も動かず・・・早 新米の時期に至ってしまった。それでも 国民の多くが政府備蓄米が低温貯蔵されていれば、食しても問題ないことが理解できたかと思う。次回があるだろうから・・ある意味 怪我の功名である。
早場米は順調のようであるが、今年の実際の作柄は稲刈りが始まる9月中旬から10月初旬で確定していく。現在 豪雨・台風と稲が倒れ 泥水を被れば・・病気・倒れた状態での稲刈・浸水した穂など不確定要素は多い。それでも今年の米騒動で、緊急輸入から備蓄米までバリエーションが広がったので、米の値上がり要素は少なくなったとは考えている。知らぬことが多いほど 人は走り回って余計なことばかりが発生する。人間経験しておけば・・全体の流れを理解し考え 誤ることが減っていく。
古い知識で現在を判断することは注意が必要である。おじさんは国債を発行しない様に 国・財務省が税金を取り易い所から取るのを優先していることが気になる。以前も書いたが、国民がお金を使って経済を自然拡大させて、結果納税を増やすことが大事と思っている。国民からすれば懐に入ったばかりの金に 懐に手を突っ込まれて持って行かれては使いようがない。使わず 貯金に向かうのが自然である。銀行が金を預かっても貸し出さず、国債を購入して受け取った金から金利を支払う。経済振興に何の役にも立たない銀行の営業で終わってしまう。国民民主の玉木氏の「上振れを使う」と同様の考えを持てなければ、徴税の柔軟性を失い 国民の意欲を奪うものである。
チャレンジのない社会は
・・ダメになるしかない