72時間と言うNHKの番組(多分再放送)を見たのだが、中国のがん病院に近いところのレンタル自炊調理場を連続して撮った番組であった。検索すればNHKプラスででも視聴できると思う。番組のタイトルは「中国がん専門病院 路地裏の貸し台所」である。

 番組の大まかな紹介文は「肉だんごのスープや煮込み豆腐やフナの料理。今回の舞台は中国の江西省南昌。路地裏にある貸し台所。貸し台所を使う人の多くが入院患者の家族で、ここで食事を作り、病室の入院患者のもとへ運んでいく。卵巣がんの娘のために野菜スープを作る母親。父親を看病するために仕事を辞め、ここに毎日通う青年。大切な人の命をつなぐ料理。どんな思いで腕を振るっているのか・・・」

 この番組を見て最初に考えたのは 日本に生まれ 充実した社会保険・補償制度下にあることを感謝した。登場人物の多くが農民工とその家族が多かったので、都市戸籍であれば変わるかも知れないと思いながらも、多分同じだろうとは想定している。 日本での保険診療では月に25万円以上を負担することはない。一次的に立て替え払いしなければいけないが、申請すれば差額等は払い戻しされる。ところが中国にはそういった制度はないようである。

 治療費は親族で用意しないといけないようである。おじさんが子供の頃の日本の状況にも似ている。婆さん・爺さんの医療費を親が兄弟で話し合っているのを立ち聞きしたので、昭和40年前後と似ている感覚がある。中国は世界第二位の大国となったが・・・付随するものが伴わない凸凹社会であり、進歩が急過ぎて社会制度など制度が整っていない。アメリカも医療保険制度が整っていないので似通っているとは思う。

 病気となれば家族の悲惨さは日本の比ではないようである。中国一昔前のみんなが貧しくて それなりの医療で済ませていたと言う いい意味での平等な時代を ラジオの「北京放送」で聞いてきたおじさんとしては・・時代が変わったと感じた。しかし 登場する人物の発言と行動を見ると 共産党の一党支配下の医療等でも 金が幅を利かせる様子が見えて面白かった。

個人的希望

 ここで個人的なことだが 70歳直前となり おじさんは自身の命に係わる治療等で延命など無理な治療は望んでいないことは この場を借りて伝えて置く。一応 子供も成長し 自分で稼いで生活している。結婚し 孫が各々に出来たので、おじさんの役目は十分果たしたとまでは思わないが、世間並には果たしたと思っている。

 無理矢理医療に頼って生きても 不健全な状態であるなら、面白くもない。好きに行動して好きなように飲んで食べて・・面白おかしく生きられないのなら考えてしまう。また 最近はリハビリまで至れり尽くせりな高額差額のついた病院・病室などもあるが・・是非に及ばず・・普通で良い。生まれて来るのも裸でひとりなので、死ぬときも同様で問題ない。

 番組の中で出て来た人々のように家族に負担を掛け、大金を使って生きようとは思っていない。そんな方も貧しくとも子供が長生きして欲しいとの言葉で 支えられているのだろうが・・子供が大きくなりそれぞれの人生を歩めるようになれば・・親の役目は終わっていると おじさん個人的に考えての意見である。子供の歩く道を邪魔したくもない。

 中国人にはおじさんの持つような感性はない社会なのかもしれない。番組だけでの印象であるが、どこか未練を感じさせる世界である。こんなのを見ていると 中国・韓国が未だに第二次大戦以前のことを言うのもいくらか理解出来る・・自分が直接受けた被害でないものを 相手の当事者でもない孫・子に持って行くと言う理不尽さに 気付けない源泉のように思えた。

投稿者

おじさん

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