ロシアのGDPが大きく落ち込んでいるという報道がありニュース解説していた。原因は石油製品の価格制限との事も納得するが・・おじさんそれよりも「スクラップ&ビルド」も上手くいかなくなったのが主因と思っている。
ロシアが石油を他国に売ろうとしても 輸送に使われる船舶保険はほとんどG7の保険会社に牛耳られている。一般的価格で保険してくれないのであれば、ロシアが危険負担費用を見なければいけないので、更なる値下げ要因となる。経済制裁で石油上限価格を定められ、買ってくれる国も中国・インドなどそれなりに減ってしまうので・・嫌でも低価格と分かっていてもヨーロッパ 東欧・南欧にパイプラインで流さないといけなくなる。ロシアも石油を生産して売らないと、金が入って来ないので・・生産を止められない。武器を作るにも資材を買う金がいる。
戦車をビルトし出荷→前線の戦闘でスクラップ・・物を作っては壊し 戦争でも生産は増加しGDPは上がっていく。戦争という愚かな行為は大量に物と言うか武器を作り、前線で消費・浪費する。ところが生産に使う半導体などが制裁措置により、資材不足発生して追い打ちをかける。
生産と消費を維持できる体力があり続ければ良いがそうもいかない。恒久的には続けられない。戦争は国民の犠牲を招く。兵士は当然だが、後方の国民の消費する食糧・生活資材そして提供する労働力の低下を引き起こす。国民に犠牲を強いながら経済を維持することは厳しい。
現在のロシアの戦い方を見ていると、前時代的な白兵近接戦闘を行っているようである。
機械工学の視点から見て、1年経ちウクライナで酷使した戦車などのエンジン整備などが、滞りだしたと思っている。戦車のエンジン・トランスミッションなどは高出力のため負荷が大きい。1年稼働しているので 建設機械同等としても通常整備3000時間は軽く超えるので、それなりの重整備が必要になる。
そんなことから 前線に健全な戦車は何台残っているかと思っている。ここに西側の戦車が来れば・・とロシア軍の総司令官であり 元戦車兵出身であるゲラシモフは覚悟を決めていると思う。
航空機についても同様である。部品供給が順調でないため、飛べない機体から部品を外して整備するニコイチ整備中が多いと考えられる。現代は単に頭数だけで戦いが決まる時代ではない。
兵器は予備部品を十分備えて 整備されていなければ使い物にならない。陸の兵器は地面が動かないので、止まっても何とか戦える。海の兵器はエンジンが故障すれば、海流に流され戦うことは出来なくなる。空の兵器はエンジンが故障すれば、飛べなくて戦えない。
昔 日本海軍の山本五十六が第2次大戦開戦時のコメントは「半年か1年の間は随分暴れてご覧に入れる。然しながら・・」とした。国の工業力を知れば判ることである。今 ロシア軍人の多くは 同様な考えだと思う。ロシアの長期戦など・・経済力から夢のまた夢 継戦能力は高くない。ただの過去から国民を犠牲にして、積み上げた在庫の兵器が多いので戦えているだけである。最初の首都占領の電撃戦を失敗した時から、第一次大戦のような塹壕戦に移行しただけと思える。ロシアは兵士の数を頼みにするしかない状況と思っている。数で押し切れれば・・・ロシアの勝ちである。ただし 何処まで続けられるかとの疑問は払拭出来ない・・昔の中国内陸戦線での日本陸軍の陥った泥沼ごとき状態と同じと見えるようで・・。
ロシアは独立した主権国家を侵略した罪の認識がない。国連で非難決議されて従わないということは、国際社会で生きていく資格はない。ドラえもんのジャイアンのごとき行動に終始すれば、先も見えている。ウクライナの主権国家としての大義は誰も否定できない。ロシアが早期に撤退すれば終わる話である。親ロシアの国民がロシアに移住すれば、弾圧・差別もなく平和に納まる。
果たしてプーチンは理解しているか?疑問が湧く。行くところまで行くつもりなのかも知れない?難儀なことである。
中国
同様に大変と思うのが 中国のマンションの建設&販売の事後処理である。そしてマンション建設の行き詰まりを振り替えた取り組みである鉄道建設も同じである。正直 建物など作って作って行けば生産は増え、GDPは上がっていく。
利用しないあるいは需要を無視して作っても、GDPは伸びる。実需が伴わないので壮大な無駄をしただけと気付く。実際の循環というか?お金が廻らないので、金が尽きていく。そうなれば 債券などの証券化して・・・などと考えだすのが常である。
価値がある紙切れもどきに加工して、お金を絞り出す。国の紙幣を刷って増やせば、昔からインフレになるのが相場である。インフレを起こさせず・・平然と勝手にやると思っている。
上手くいけば儲けもの的考えで進むようで・・中国の先も知れて来たように思う。それに中国・韓国の不動産バブルを見ていると、基本的に彼らは博徒的に振る舞う。韓国の近日の行動で 不動産の後は仮想通貨に入れ揚げてさらに落ち込む姿を見せる。中国も次は株・商品相場に入れ込むのであろうか?中国の「金」購入量増加も引っかかる。
ロシアの如く 暴走しないことを祈るだけである。