今週になって 奥さんが家のコメが黒ずんで来たようで「不味い」との話をしていたので、低温貯蔵している方から米を譲っていただき、1日置いて精米した。低温から出した直後に精米すると「割れ」などを起こすからである。奥さんには昼 精米して納屋に置いてるから、そちらから使えと言った。余ったコメは次の精米時に足して精米すれば無駄にはならない。暑さが米の痛みを早めるので・・早く買って貯蔵してもまずいコメを食べるだけである。

 近頃都会ではスーパーからコメが消えているようで、米を譲って頂いている方の息子さん(東京)から9月何日かに米送れとの連絡があり、また 近所の方が子供に送るのでと玄米30kgを持って帰ったとのことを聞いた。ここでも話題になったのが 間もなく新米が出て来るだろうにと・・・おじさん家(ち)も農家であったので分かるだろうとの話が始まった。今年も稲は無事育っているが・・台風で倒れないといいんだがとの話になる。早場米地区に台風来襲なので 今頃 出荷する農家は等級が下がらぬように、今日明日は九州は忙しいだろうと話した。

 こんなことは子供の頃 農家を手伝えばすぐわかることであるが・・都会にはそんなことも分からぬ方は多いので当然と思っていたが・・・先ほど いつも行くスーパーのコメコーナーに「おひとり様1個でお願いします」との看板に2個だけ残った棚を見つけ、「田舎もかくの如し」と 日本国中素人集団になってしまったと感じる。親・兄弟が農家であり、農業を知る方も多いことだろうに・・嘆かわしい時代である。

 日本での主食生産と改良は 中国・韓国などに比べれば歴史が違う。飢饉など江戸後期以来ほとんどなく、多くは流通での問題であった。これもひとえに 先人の品種改良・栽培方法改良、そしてサツマイモなどの飢饉作物などに支えられている。そんな多重的な農業を温帯モンスーンの照葉樹林帯で努力してきた成果と思っている。そして豊かな水・大地を汚さぬよう伝えてくれたことへも感謝である。

 話を変えて考えると・・投資なども半ば農業に似ている。作る野菜などを決めて事前に初心者用ガイドブックを見て、病害虫に強く 手間もかからずその癖奥さんからは喜ばれるものを選ぶ。地面を耕し肥料を蒔き畝を作り、種まきをする。そして うまくいけば更に更にと欲が出て来る。今回の米騒動 相場に例えれば「ろうばい売り」ならぬ「ろうばい買い」となっているようである。

 人間生きてると同じようなことを違う分野でやっていることに気付く。何時までも好奇心を失わず生きて行ければ最高である。

投稿者

おじさん

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です