おじさん 最近外国人による土地取得を批判的に声高に話す方がいることに、机上の空論ごとき そのいい加減さに呆れている。主としては 中国関連の購入を想定しての批判だと思っている。
外国との関係は 基本的には相互主義が基本であり、日本人もしくは日本企業・法人が土地取得出来ない国から 日本国内での土地取得することを個人・法人を問わず認めるのは間違いであると思っている。中国などのように土地が国有で、只の使用権を認めるだけなら、中国人には売ることは出来ないと考えるのは当然と思っている。
良く取り上げられることに「中国人による日本の水源地(つまり山)を買いあさる」と言うことが良く取り上げられる。おじさん この意見は北海道では成り立つ可能性があるが、江戸幕府以来の幕藩体制が明確であった地域での水利権を考えると難しい。
愛知・静岡などで明治時代の水路でも、確定的でありその上流における集水を考えれば、勝手な開発などは無理である。今も静岡県知事がリニア新幹線でのトンネルが静岡の水利権に影響するとして、トンネル工事などに首を縦に振らない。
水利権などは慣習法に縛られた面が大きく、河川の利用上 上流側と言えども下流の許可なく水を集水することは出来ない。伏流水と言う目に見えない地下水まで対象となるので・・まあ複雑である。
日本の農業
おじさん家(ち)も一応農家であるが、現在米の生産など農業生産はしていない。ミカン畑は荒れるに任せ、田んぼは農業委員会を通じて 大規模農家に貸し付けている。農業生産の収支とすれば、年約1万円を地代として受領して、水利費として1万円オーバーを支払う。結果 数千円だが持ち出しである。
これからトラクター・田植え機・コンバイン・乾燥機など農機具を購入しても、田んぼ4反弱で利益を得ることは難しい。機械類の償却費・修理費などは米・麦の生産・出荷では賄えない。20年近く前に作業機以外のトラクターなど農業機械を処分しているので、農家を始めるには難がある。
おじさんも 再度初めても10年続けていけたら最高であると思っている。多分 その前に重たいものが持てず・・・ダメになると思う。年齢から無理がある。
おじさんの子供は田んぼをしたことも一切なく、農業を継がせる事態は考えられない。おじさん世代が実際の耕作したことがあり、水利などの知識を持った最後の農家世代と思う。
以前書いたが 市役所建築課と水路境界などでもめた。ここでも 昔ながらの基本的な米作をやっていないと 水路についての市側への指摘・判断のひっくり返しなどは出来なかったと思っている。水路幅は灌水を考えると市建築課が言うような幅は想定できないと主張し、農業委員会・土地改良などが認めた。市職員など指導すると言う人間から、農業を知らないのでどうしようもないのが現実である。
このままいけば 日本の食料生産はダメになる。耕作者が放棄して草木が繁茂して耕作不可となる。外国農業法人などでも 日本の慣習を守り日本の農地を耕作頂ければよいことと思う。
おじさんが若い頃 カリフォルニア・アメリカの南部のコメ農家にお邪魔したことがある。その際 航空機での種まきなど完全に機械化されていたが、タイのコメ価格に敵わないと聞いていた。機械化でのコスト低減にも限界があり、多毛作可能なタイにやられると言うものであった。
日本のコメの将来も同じである。如何に省力化・機械化しても世界の市場価格には敵わない。元兼業農家でサラリーマン引退後の年金受給している年寄り農家などが、無理をしているから米が生産出来ている。おじさんの同級生などもやっているので話を聞くが・・皆 やめたがっている。体がついていかないのである。1町以上の米・麦農家やっても 実所得は150万円にも満たない。後10年もすれば体力などが続かないので、辞める農家が大半と思っている。若い方が 普通にサラリーマンやっても 平均所得が400万円超える。これじゃリスクを取って 米作農家を続ける方はいなくなって当然であり、無くなるのは あっという間と考えている。
南北2毛作
おじさんはニュージーランド・オーストリアなど南半球と日本の北半球でブドウ・野菜などを2毛作するのもありだと思っている。秋田・青森など冬は雪に埋もれ、ブドウ・リンゴの世話が出来ない時に、大挙して南半球の農園に移動して 世話・収穫にいそしむそんなイメージである。
生産物を季節問わず 通年出荷できれば・・良いと思う。TPP以来 スーパーなどで南米産のブドウなどを見るが、商品の見栄えが日本人としては不満がある。ここは 日本人自身が乗り込んで生産すれば 日本人好みの生産が上手くいくように思う。
これは世界とって意義と利益のある話とも思う。例を挙げるなら・・・孫が大好きなイチゴの栽培品種は大半が日本人により作られている。アメリカのイチゴも第二次大戦前に作られ、現在の品種に繋がっている。アメリカハワイなどで食べるイチゴの故郷はカルフォルニアであるが、日本が隠れている。中国・韓国・東南アジアの栽培品も 多くが日本の不正コピーかその交配品である。
農業を他国でとなれば、他国で日本人が土地取得するなど問題が日本同様に発生する。ここでこそ相互主義が生きて来る。
長野での高原野菜生産・・同じように日本国内でも南北緯度・高度が変われば同様になる。考え方のベースをずらしてみてはとおじさんは考えている。
最後に おじさんは気力・体力も衰え、ばあ様の世話もあり・・挑戦者にはなれそうもない。只 思っただけである。