おじさんの子供の頃から馬鹿馬鹿しい時、「臍(へそ)で茶(ちゃ)を沸(わ)かす」とおかしくてたまらないこと あるいは ばかばかしい時に使ってきた。多くはあざけっていう場合に用いる。略して「へそ茶」。

今でも使うのかとWIKIを見ると漫画がメインに紹介されている。オイオイと思うしかない。書き手が若いので過去を知らなさ過ぎと思えてくる。

へそで茶をわかす – Wikipedia

こんな時は記録しておくに限る。誰かが見て 新たに確認して頂けるかもしれない。おじさん自身も 使われていたという資料が残っているというだけで、明確な発生は分からないので・・仕方がない。

記録

お茶が現代のように気軽に飲めるようになったのは江戸時代にからである。そしてお茶が庶民の飲み物になった江戸中期以降、さまざまな「茶」にまつわる言葉も発生してゆく。

「お茶の子さいさい」=(簡単にできる)「お茶をにごす」=(ごまかす)「茶番」=(茶番狂言、茶番劇の略。見えすいたこと)など多い。

どうしても おかしくてたまらないと、へそが茶を沸かすのかになったのか?この組み合わせの初登場つまりデビューは見えてこない。庶民の言葉なので致し方ないのかもしれない。

山東京伝(さんとうきょうでん)の 黄表紙(きびょうし)に、「おへそで茶を沸かす」をもじった書名の『笑語於臍茶(おかしばなしおへそのちゃ)』(安永9年〈1780〉刊)という作品がある。内容は 日頃 軽くスグ扱われ・使われているへそから下の膝(ひざ)や足の各部が、とかく大事にされているへそから上の各部にたいして反旗を翻す。そこに安楽な隠居である「臍(へそ)の翁(おきな)」の説得によっておさまるというのがそのストーリーである。

この黄表紙が書かれた安永の頃には、「へそが茶を沸かす」や「人を茶にする」「へそも西国」(後者2つはほとんど今残っていない)などの言葉がすでに広まって、江戸っ子たちに好まれて使われていたらしいが、現在では使われていない。意味も良く分からない。

それでも言葉は文化の中心から徐々に地方に広がっているので、九州・沖縄・青森など北限・南限に伝わり残っているかもしれない。九州・沖縄の言葉の中に平安・上代の古語が残されているというのは、研究などで半ば認識されている。

当時のお茶にまつわる流行語であったことは確かなようである。

投稿者

おじさん

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