お金持ちについて 今まで考えていたことを整理して置こうとした。そうしたら ニュースにジャックマーの日本滞在が流れていた。中国有数のお金持ちが 日本で半年以上住んでいるとのことある。
中国は人治国家の典型国家である。やはり為政者の一言で終わってしまう国である。正直個人資産なんぞは適当に訴えられ、没収されて終わりである。
やはり 人治国家ということが良くわかるのが突然のコロナ騒動の幕引きである。ロックアウトは即中止となり、検査なども不要とされた。そして中国の感染症の研究家トップが「コロナ風邪」と言い出す。一気の幕引きである。だが市中に広がるコロナは実際になくならないので、感染爆発だけが生じる。
別の報道では多くの富裕な中国人は シンガポールなどに移住しているとのこともある。今の中国に留まれば、近い将来痛い目に合うかもしれない。そう考えれば ジャックマーが日本に滞在しているのも理解できる。
中国での継承
今回 共産党大会で胡錦涛が追い出され、同じ青年組織系からの次世代の登壇もない。そうして先日 江沢民が死去した。これで改革開放派の流れは断ち切られたようなものである。これで中国の流れる先は人治の極みに行くしかなくなった。習近平 自らの野望（保身？）で中国を終わらせたと思っている。組織派閥・北京上海両閥など 国内政治の調整を怠った。
中国における財産・権力の継承を考える時、日本とよく似た三代が同様と思われる。政治的にも江沢民から数えて3代目李克強で終わった感がする。なお李克強は 首相として近日のコロナ騒動でマスコミに登場しているももの、共産党内の指導部としてランキング外に追い出されている。何時でも首相との看板は外すことが可能である。
少し視点を変えるが、中国の歴史を見ると清が終わるまで、皇帝と官僚による統治がなされてきた。一種の高級官僚登用試験である「科挙」の成績で立身出世が決まった国である。
有名なのは揚子江北側から中原の戦いに敗れ・疲れ、揚子江以南に移住した客家である。一族を挙げて試験に挑み、合格して立身すれば一族が利益を共有・占有していった。従って科挙に合格し それなりの地位について、その縁故者が利益を受ける形で財産を形成した。
しかし高級官僚に就いていたものが死亡あるいは失脚すれば・・それで集金組織としては終了する。それ故 権力・地位の影響は２代目まで、縁故を考えても３代目までと見込めると考えるのが妥当である。その後は流れに任せるままと考えられる。今回の騒動も共産党トップを昔の高級官僚になぞらえれば 理解しやすい。具体的例でも 解放軍に在籍した毛沢東の孫は政治的基盤を持ってなかったことでも良くわかる。他の孫も同じで様なものである。
今回の中国での権力闘争を見て、共産党とはいえ 中国の基本的行動原理・流れは変わらない。胡錦涛の退席の仕方は 西太后における口内に異物を入れしゃべれぬようにした政敵の引き回し処刑に似たものと思った。引退した長老処遇に対する海外の反響に驚き・・江沢民の葬儀などで 胡錦涛等の扱いを修正中とも思える。人治国家なので仕方がないと諦めるしかない。
他方でも これからの中国の私企業は難しいと思われる。中国には昔から極端すぎると思われる流れがある。先の文化大革命での紅衛兵は屋台を引く商人まで資本家と名指しして潰した。おじさんと同世代以上であれば「造反有理」に始まる紅衛兵の報道は覚えている方も少なくない。おじさん子供ながら 余りにばからしい論理に・・そうとも考えられるのかと思ったことがある。
習近平が毛沢東を目指すようなので、同様の事態を引き起こすかも知れない。共産党の元での資本・人権の自由なことは望むべくもない。従って多くの中国人富豪は国外に逃れ、安全な場所から資金を動かすしかなくなる。かくして中国の私企業は滅んで行くと予想している。その結果 資本流出も止まらなくなり・・衰退が見えて来る。
最後に 読み返してみるとチョット書き過ぎたようにも思える。まあ 隠居の戯言なので問題なし。