急激な円安をモーニングショーまでが取り上げ、議論が活発である。大まかな理由は日米の金利差によると分析されている。しかし金利を稼ごうとする投資家たちの動きであると理解してもどうなるのか・・お金の流れを考えると 些か疑問が湧いてくる。
現在 企業は製造拠点あるいは販売拠点を国外に移してきている。従来のように国内で生産し輸出して外貨を稼いで、国内で円に換え 社員に給料などを支払うような単純な構造・体制は崩れてきている。
例えば超デカくて 若年層で人気のトヨタハイラックスの生産拠点はタイであり、数多くの生産車を輸入している。おじさんの知人でも息子が40代子持ちなのに・・あの選択は分からないなどと言っている。タイのトヨタは生産で稼いで、日本のトヨタは販売で利益を得る。トヨタ全体で見れば安いコストで生産し、利益を得ている構造である。どこに損をするあるいは被害を受ける層は見当たらない。
生活困窮あるいは資金難の企業を 困難になる前に助けよう・拾い上げようとしたのが、過去の日本の運営ではなかったかと思う。ソロソロ物価上昇はダメとの単眼的発想は辞めないといけない時代かもしれない。原油高などによる物価上昇と円安とは分離して考えることが必要と思います。
円安の影響
おじさん達年金生活者にとっては生活費増大となりマイナスイメージでもある。しかし若い方は違うのではないかと思う。
円相場で1ドル=130円の水準が続いた場合の家計への影響について、みずほリサーチ&テクノロジーズの酒井才介上席主任エコノミストが試算したところ、2人以上の世帯では、食料品や電気代などエネルギー関連の支出が平均で年間1万5000円余り増えると予想しています。
■年間の収入が400万円から500万円の世帯
食料品が年間6536円、エネルギー関連が年間8368円で、合わせて1万4904円の支出増。
■年間の収入が500万円から600万円の世帯
食料品が年間6684円、エネルギー関連が年間8748円で、合わせて1万5432円の支出増。
■年間の収入が600万円から700万円の世帯
食料品が年間7169円、エネルギー関連が年間8855円で、合わせて1万6024円の支出増。
連合の今年の春闘の賃上げレベルが2%チョットです。物価による支出増 月当たり1000円ちょっと、率にして0.3%程度となっていますので、微々たるものです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220420/k10013591641000.html
従来から言われてきた 成長もなく停滞し、給料アップもしないことが 打ち消されようとしているのが現在と思います。
原油高・ウクライナ情勢による価格上昇とは区別しながら見ないといけないと考えている。
ローン
今回の円安は アメリカとの金利差にあると言われています。アメリカはインフレ的物価上昇への対処として金利を上げており、日本は変更していません。
マンションを購入したり、住宅を建てられる予定の方は長期にわたる返済があります。その為 金利上昇によるコストの増大に敏感になっておられると思います。
当然かと思いますが、おじさんが家を建てた当時の支払い総額は、25年で借りた倍近い金額を返すものでした。途中で借り換えを進めながらコストを下げたことを思い出します。低金利でバブル状態継続は・・無理な考えと思います。
世の中それなりに頑張っていれば、何とかなるものだと思っています。現在の変動金利で計算しても25年で返しても15%増しが返済総額程度と思います。おじさんの住宅建設の頃のように、給料は上がる・金利は高いとある種のバランスが存在しました。
全てのものは連動し相互に影響しながら 動きますので、柔軟な発想・考えで行けば良いと思います。美味しい所だけ食べようとしても、食べられないのは当たり前です。不味く苦いものに当たることもあります。
最後に 先に述べました通り、おじさんのような年金生活者にとっては厳しい時代です。
昔 「家なき子」で毎度聞いた決まり文句となってしまいます。
同情するなら金をくれ!