先日 奥さんより 子供が社内で新人研修を担当していたそうだと聞いた。多分 この夏頃のことだと思うが、奥さんがコロナで出かけていくのが遅くなり初めて聞いたためと思う。
おじさん「良きことかな」と考えている。先ず人に教えるには 普段ある程度きっちり仕事のやり方が解っていないと出来ない。出来ない場合は自らの反省点となり、仕事への取り組み方が変わる。
おじさんも初めて後輩の研修を担当したことを思い出したが、その時には「直」と呼ばれる三交代勤務4人グループの直長になっており、結婚などもして昼間だけの勤務変更になり 気分的には楽であったことを思い出した。
そして教えて行くなかで、連合艦隊司令長官であった山本五十六の言葉が金言であると体感できた。
やって見せ 言って聞かせて させて見せ 褒めてやらねば、人は動かじ。
グループ
人間何人か集まれば、仲良し以上のグループを作ってしまう。初めて新人の担当をさせていただき注意したことは 他の直長との距離感を感じさせないことであった。新人の方もそうであるが、教える側もすべての方と忌憚なくと言うのは難しい。この辺りの気配りが無いと間接的に苦手な相手に伝わり、おかしくなることがある。社会人としては基本マナーと思う。
一応経営側としての立場も経験しているので、働いている方の派閥と言うかグループ化は望ましくないと先に伝える。
友人で パートの古株からマネージャーを選任し、現場への顔出しを中止したところ パートタイマーがシフトを決める際 色々注文が入るようになり、シフトが組めないトラブルが続出したとのことであった。まあ おばちゃん達の集団なので「我がまま いい放題」となったようで、再度友人の現場に出ないといけなくなり、営業に支障が出たとぼやいていた。
丁度 専務である親 が倒れ、奥さんも介護に付かないといけなくなり、中小企業としては労務管理上 困った状況に陥ったようである。
またおじさんもサラリーマン時代は(現在社員数で言えば数千人)企業の本社勤務していたので、派閥争いのネタになるグループを作らないよう注意しながら講師を選び、新人に教えた。学閥もあるので無駄とは分かっていたが、建前上はそうしなければ研修講師役は務まらない。
ここで言っておくが 言う事を聞いて動いてくれる部下を作るのを 研修目的の中に組み込んではいけない。
基本
おじさんは理系で現場労働経験者であったので、新人達が 基本の大切さを掴めれば良いと思っていた。機械類の説明と操作方法、器具の説明と使用方法、手動操作する判断基準・操作方法などを教えた。この際 山本五十六の言葉「やって見せ 言って聞かせて させて見せ 褒めてやらねば、人は動かじ。」の重さを悟った。褒めるあるいは評価して新人に自信を付けて貰わないと、一人で判断して動けない新人を作ることになる。
その後は少し上になって、文書(稟議・連絡)の起案、挨拶・依頼文書の作成など事務方について教えた。現場を離れ 少しえらくなる前に 社内文書規定の見直しなどを行っていたので、お鉢が廻って来たと思われる。
何度か研修講師役あるいは全体計画を引き受けたが、その際それまでやって来たことの基本を 復習出来たことがおじさん本人には良かった。「情けは人の為ならず」というが「教えることは人の為ならず」と思っている。