奥さんがパート先でマクワウリ(真桑瓜)を貰ったとプリンスメロンを持ってきた。おじさん早速「これはプリンスメロン」と言ったが、頂いた方からは「父が作ったマクワウリ」と聞いたと答える。「マクワウリ 子供の頃 食べなかったか?」と聞いたが・・・返事が無い。
どうも奥さん おじさんより3歳下でマクワウリを食べたことが無いらしいと判明した。
高度成長期
実を言うと おじさんの同級生が結婚した際 会場でプロジェクターによる 生まれてからの写真披露があった。彼は奥さんと5歳違いであったが、奥さんは生まれた時からカラー写真である。方や同級生は田舎の農家の生まれだったためか、写真は小学校入学までカラー写真が出て来ない。
生まれた時代が 移り変わりが早い高度成長の真っただ中である。
おじさんがプリンスメロンに出会ったのは小学校4年頃になってからである。シゲオちゃんちである近所の八百屋で、初めて出会った。
後年 マクワウリとスペインメロンであるシャランテメロンの交配により誕生したとわかった。初めて食べた時は マクワウリのバサとした甘みと言うか 軽い甘さより一段上がった甘さを感じた。おじさんは勿論シゲオちゃんのオヤジさんから 半分位試食させてもらった。同時に 町のフルーツ屋さんの最上段で見かけるマスクメロンもこんな感じかと想像をめぐらした。
奥さん 早速夕食後に出してきたが、前日のブドウの残り物もあったせいか・・・残っていた。
ばあ様はもう私何個食べたと言い、おじさんも残り3個まで食べたのでと奥さんに送り込んだが・・・食べとうとしなかった。上手く作っていると思うが、今の時代では少し甘さなどが足りないようである。
マクワウリ
子供の頃は 夏の定番はスイカとマクワウリであった。そう言えば酸っぱい露地イチゴも畑の一角で食べた。
肥前名護屋城で催されたとされる 豊臣秀吉の主宰する仮装大会で、豊臣秀吉は「ウリ売り」に扮したとされている。この時に売られたのがマクワウリとされている。
中世から美濃国(岐阜県南部)真桑村(のちの真正町、現:本巣市)が良品の産地であった。マクワウリの名前は名産地の真桑村に由来する。この系統のウリが日本列島に渡来したのは古く、縄文時代早期の遺跡(唐古・鍵遺跡)から種子が発見されている。
おじさん達が知るのは黄色系だけであるが白・緑もあるらしい。丁度近所で栽培されていたので道路より写真を撮った。古人曰く 「瓜田に履を納れず李下に冠を正さず」である。
ブドウ
おじさん前項で「ブドウの残り物」と書いたついでにブドウについて書き足しておく。
おじさんの家では「房」で食べるのは最初食卓に登る時だけである。ブドウを洗った後 奥さんがキッチンバサミで切って一個一個に摘み取ってタッパに分けていく。それ故 良質なものが先に摘み取られ、当日食べるのは傷んだものあるいは自然に粒落ちしたもの優先である。
ピオーネなどであれば摘み取った後、冷凍保管までされる。ブドウ粒にポッチと言うかヘタが付いていると冷凍しても割れない。また解凍すれば皮と身の隙間が空きむきやすい。
後記
お盆で孫が帰ると言うことで、2kg程のマスクメロンを購入した。クールで来たので仏壇の前に供え、お輪を叩いて合掌後 即お下げし冷蔵庫に入れた。またチャチャとしてしまったと思いつつ、孫ですから先祖様も・・・。
一昨日 帰って来ましたので 半切りをスプーンで食べさせましたが・・・まだ硬かったようで・・・普通に切り直しました。ジイは孫に甘い!
先ほどクールについて触れたが、一度クールにしてしまうと常温で保管できない。これを知らないと美味しいものを美味しくいただけませんので ご注意を!
ブドウなどを常温で農家さんより頂いた場合は、スグに冷蔵庫に入れなくても大丈夫です。そう言えば桃はクールにすると変色がありますので、微妙な果物です。常温で保管している場合、食べる直前に氷水で冷やすのが果糖の甘さを引き出すポイントかも知れません。