おじさん 先日64式小銃で書いた通り 大学生の頃 夏季実習で 自動小銃メーカーに1か月半近くご厄介になった。その際「砲外弾道学」なる指導で 弾丸が持つ殺傷能力である運動エネルギーの求める方法などと弾丸が貫通した粘土の固まりを見せられた。殆んどが米軍関係からの資料であった。
試射した感想から言えば、64式小銃が最もライフルらしいと思った。どちらかと言えば5.56mm小銃はライフルという感じがしなかった。銃弾発射後の反動も少なく、銃の保持が楽であった。64式小銃でヘタに構えて3連射すれば肩の中で踊り痛い目を見てしまう。これでNATO標準より弱く火薬を詰めた弱装弾でも発生する。慣れた頃 おじさん気が緩み、失敗して肩が赤くなった。
また89式小銃で3連射モードがあるのも理解できる。64式では「タタターン」と3発発砲後トリガーを緩めれば連射が止まる。発射スピードが約500発/分のためである。M14では発射スピードが約800発/分のため64式同様のタイミングでトリガーから指を離しても余計に打ってしまう。特に反動も大きくないので「失敗 やってもうた!」となるのである。おじさんは「3連射モード」がなぜついているかと言えば、理由はこの辺りにあると思っている。
ネット上のコメントを参照してると「あれ?」と思うことが多い。先に実銃、実弾を撃ってみればと思う。感想がもう少し変わるだろうと思う。
弾丸形状 5.56mm
現在の自衛隊の正式銃は新しく20式となった。前正式銃は89式である。この銃の参考はAR18である。元米軍のM14 原型はアーマーライトAR15と記憶している。これらの口径は5.56mm 通常 鹿打ち用の弾丸と同じである。もっと言えばアメリカ合衆国で子供に最初に与えるライフルとほぼ同じである。後は薬莢(やっきょう)と呼ばれる発射するための炸薬量をどうするかとの問題になる。
区別するため薬莢長さを口径の後に記載する。同じ薬莢に多く入れればマグナム(強装)と称されることになる。従って同じ実包でも弾丸の威力が一気に上がる場合がある。
弾丸の形状を比べると軍用は先が尖っているが、鹿打ちなど狩猟用は丸い。先端が丸い銃弾の貫通銃創(かんつうじゅうそう)は入口より出口が大きくなる。先が丸いものは 尖っているものより出口が大きいので当たった場合の威力は大きくなる。猟銃などでは銃身長さと薬莢長さそして装薬量が調整できるので、同じような外観で 反動の少ない銃から反動の大きい銃までカスタマイズ出来る。
弾丸の形状から言えば 軍用銃は相手を殺すのが主目的ではなく、負傷させることだと先に申し上げる。
戦いの中 戦場で死亡してしまえば、生き残りに反撃される。負傷すれば治療のため 負傷者は介助を受けながら後方に下がるので 正面の敵の絶対数が減る。従って有利に戦える。このように冷徹に考え、戦うのが戦争である。
同じような事態がコロナ医療で起きている。コロナ一人でも多くの方が罹患しないことが、医療を守ることと思う。重症者以上を増やさないことが、コロナとの戦いで大事であると思える。