原則的に好きなことを趣味にするのは良いが、仕事とすることはお勧めしない。

若い時パソコン好きな後輩がパソコンショップに就職したが ツラそうであった。客が無造作に部品を購入していく際、自分の給料と部品の価格そして小遣いを比べて、思わず辛くなるとのことであった。客は独身なので買えることは頭では分かるが・・・とのことで、おじさんは 能力の高い自己のスキルと客のスキルを 知らず知らずのうちに比較して 落ち込んでいるのだろうと思った。

ストレスを貯めないように生きるには 好きなことを仕事にするなと思う。趣味・道楽と云うもの 家族の環境が整い 仕事で稼いでくれば、何時でも金を注ぎ込み追及できる。従って ストレスも比較的軽く流していける。

なお プライドと楽しさを天秤にかけて、おじさんは楽しさを取って生きるタイプである。

ソバ打ち

先日 そば打ち自慢が退職後に蕎麦屋を開店し、失敗し退職金を失ったとの話を読んだ。古人曰く「好きこそものの上手なれ」多分 自慢できるほどの腕をお持ちだったと思う。自宅に友人・知己を集めてご馳走していれば問題なかったと思う。落語に「寝床」なる義太夫好きの大店の主人が近所・知人に聴かせたいと張り切る噺がある。噺はお聞きいただくのが一番と思うので

https://www.youtube.com/watch?v=PAZIrlEhUAU
八代目 桂文楽

噺家の世界では、自画自賛の芸術のことを「寝床」と表現することがある。その語源はこの噺とされる。客を呼んで 聞いてもらうには、いくら精進があっても足りないと言うことと おじさんは理解している。蕎麦屋も「お客にわざわざ来て貰い そばを食べて貰って 喜んでお金を置いて頂く」と云うのは並大抵ではない。その辺りがプロとアマチュアの差異である。

この辺りを理解していれば、開店するにしろ自宅の一角を店舗に変え、投資するお金を節約して営業・精進すべきではなったかと思う。

仕事の差

おじさんも昨年までは設計を仕事にして来たので、プロとアマの差について良く見聞した。入社 間もない客先の担当の若手を相手する時などは気を使った。教えるニュアンスもあり、傷つけるようなニュアンスで話も出来ないので 付き合いが難儀なことはご理解いただけるかと思う。

そんな経験上思うのだが、一定のレベルに達すると能力に大きな差はないと思った。その中で感じたのは、能力というか考え方などにある少しずつの「差」である。例えば 美味しい米も美味しくない米も 普通のお米と大きく味は変わらない。炊き方・水加減・吸水時間・火加減など工夫すると評価は変わる。間違えて炊けば美味しいお米も最低ランクになる。また食材・おかずなど食べ方に合わせて仕込むなどでも変化は多い。少し少しの変化・こだわりが最後に大きな評価の差となる。勉強・仕事の差は このような小さな差が重なり、大きく評価が変わると言うことである。

従って最終は 「個人の趣味嗜好とその追及が大事」と思うようになった次第である。「好きこそものの上手なれ」では済まなくなってしまう。

プロはどこまでも追及しないと・・・仕事にならないと 諸兄にご理解いただきたいと思う。おじさん 昨年初め頃から 仕事が減り 経営に悩むようになり、そちらに頭が行って、発想など頭の中の自由度が下がって来たようで・・・そろそろ 仕事は潮時と判断しました。

先に書いたとおり「プライドと楽しさを天秤にかけて」「楽しさ」を取りました。おかげで貧乏ですが、それでよかったとも思っています。

投稿者

おじさん

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