車のリコール作業の案内があった。箱バンのラジエーターのチャンバー(緩衝用タンク)の経年劣化で強度不足となり破れる恐れがあるというものである。この辺りおじさん 工学系なので「疲労破壊(寿命)」とすぐ解り、メーカーの良心と思っている。ある程度試験をして設計しても万全ではない。判れば速やかに修正することが大事なことである。
こう言った出来事に「クレーム」だけ声高に叫ぶ「やから」がいること 不毛としか思えない。完璧な物などこの世にないことさえ理解せずに生きている幸運な人としか思えない。
疲労破壊
振動あるいは繰り返し力を受けるようなものは疲労破壊を考える。単純な形状のものは過去から膨大な知識あるいは実験によって繰り返す回数と力が求められている。
複雑な形状のものは余裕を持たせて設計し、テストするしかない。市販品は倍以上の距離を走行し、繰り返しに耐えることは確認はしているが・・・・わずかの取付状態あるいは形状そして整備時の取り扱いにより変動する。従って今回のリコール連絡 仕方ないこととおじさんは思っている。
予想
これから先リコール件数は増えていくに違いない。多くの車が過走行して使われるようになると予想されるので増えると考えている。陸送用トラックの走行距離が伸びて行く傾向がある。輸送費の低迷によって使用車両の償却が出来ず、償却率を下げ走行を伸ばしているからである。
この先 普通乗用車も景気低迷の影響を受けて買替期間が伸びていくと同時に、消費者がEV,自動運転などを待つ事態も想定される。近年の自動車 省エネルギーのため 軽量化と部品寿命の最適化を目指して 技術的には中空コンロッドなど軽量化などが進められ、昔ほど強靭ではなく少し弱くなっている。
従って部品はコストの限界を目指し、使用はより過酷となり想定距離より長くなれば 自然とリコールも出やすいと考えている。
旧車
最近旧車を乗ろうという若い方が多いので 気に掛かる。旧車の維持管理は難しいことだけはご理解いただきたい。車体は防錆鋼板でなく塗料も現在のようなフッ素樹脂でなかったため 錆びやすく、車体によっては 袋状の部分はパテと当て板で持たせているようなものもある。
また 走れば足回りは技術過渡期で元々貧相なので、踏ん張りが効かないなど曲者である。無理な運転は事故の元となる。
場合によっては部品が入手困難なものが多く、外装のみ旧車となっているものも多い。外装のみでも伝えることが出来れば良いと思って管理されている方もいる。おじさんの知り合いでも 別の車の物を流用している。彼はオーバーヒートなど高速道路でトラブルを起こすのを恐れ、高速道路使用を最小限にしている。
おじさん旧車が好きなので、皆様にも大切に乗っていただきたい。次世代に長く伝えていただきたいと望んでいる。旧車は子育てと同じ、手間を掛けないと維持できない。