老害と言えば 人の迷惑顧みず・・・昔 一世を風靡した「電線音頭」の振りを思い浮かべながら、自らに問いかける。老害とはいつまでも大きな顔をしてのさばることと思うが、おじさんの性格ではそうはならないと思っている。まあ 車の運転で迷惑を掛けなければ良いかと思っている。
逆に 旧日本海軍の五省(ごせい)が浮かぶ。以前 江田島の海軍兵学校を訪ねた際覚えた。おじさんがこれを気に入っているのは、最後に「なかりしか」としている点にある。
歳を取って来るとついつい面倒となり、サボってしまう。それを自制するために利用している。
五省(ごせい)
旧大日本帝国海軍の士官学校である海軍兵学校(現在は海上自衛隊幹部候補生学校)において用いられた五つの訓戒です。
一、至誠(しせい)に悖(もと)る勿(な)かりしか
真心に反する点はなかったか
一、言行(げんこう)に恥(は)づる勿(な)かりしか
言動に恥ずかしい点はなかったか
一、氣力(きりょく)に缺(か)くる勿(な)かりしか
精神力は十分であったか
一、努力(どりょく)に憾(うら)み勿(な)かりしか
十分に努力したか
一、不精(ぶしょう)に亘(わた)る勿(な)かりしか
最後まで十分に取り組んだか
そうは問屋が卸さない
老害について 色々なご意見を視聴あるいは読むが・・・そんなことが当たり前に出来れば、老害と呼ばれる訳がないとしか思えない。
おじさんは田舎なので 毎日車の運転をするのだが、ご高齢者と若者から迷惑を受けている。両者共に大胆不敵に幅員のない所を よく突っ込んでくる。自車の左側が開いてるにも関わらず、左に車を寄せず、我が道の如く車を走らせる。
更に ご高齢者はスピードを出さないので、ついて行くしかない。元より道を譲る気配なし・・・唯我独尊状態で何キロか走行する。
この辺り自己意識の問題が大きと思っている。若い者は自意識過剰・自信過剰で 他人の目を気にし過ぎるあるいは下手さ加減が判らない。高齢者は逆に自意識減少・自信過剰で、人が見ていないとタカをくくり過ぎ 、無事是迄やって来たと手を抜く、あるいは下手になっているのが判らない。
自らが上手いと思えば、下手である可能性が内在する。この辺りをどう扱うかが、人間の謙虚さを決める。
ここで人はそこまで考えてないとすれば・・・一種の思考放棄で我儘となる。人間生きて行くのは 元々難しい。
それ故 おじさん生活で手を抜かないために 五省(ごせい)を利用しているだけである。先頭の項目はその時思ったことで構わない。しばしば「○○なかりしか?」と自問・自答している。
おじさんは 手間を惜しまなくなったら・・・自身が老害老人になると思っている。裸の王様にならない様に自問・自答の日々である。