アメリカの銀行2行で取付け騒ぎがあったと報道されているが・・アメリカのような小切手・カードそしてネット社会で、現金を取り付ける行動が起きるのか?単純で素朴な疑問である。銀行で現金を引き出さず、銀行では並ぶなどの風景を見ることはない。一斉にネット上でお金を移動させるだけ! と思っている。勿論 銀行が決済機関で銀行間決済できなければ終了である。こうもお金の流れが大手に集中易い金融システムに集約するのも、弊害が出て来ると思われる。
クレディスイスもあと1日延びれば終わっていたという話もある。劣後債そして近日の中国債券市場の混乱など・・後の始末はどうなるのかと思う。債券が紙くずになるかも?との恐怖が大きくもなる。また今は好調と言われる仮想通貨も怪しくなっていくと思う。しかし おじさんなどはこれと言ったものを持っていないので、お気楽に世間を眺めている。ないほど心強いものである。
取付け騒ぎ 銀行に並んで引き出すなど、後進国でしか起きない。ロシアなどでドル預金をドル札として引き出す風景などは 約1年前によく見たのを思い出す。
今回のこと 銀行が保持すべき自己資金などを運用した結果として、今回の銀行での破綻が発生したと考えている。銀行も制限が緩ければ、資金を寝かせず運用するのも理解できる。これからコロナで給付されるなどで引き起こされた主要国家主導のインフレ(バブル)状態と、それを利用した銀行での金融バブルがどう収束するか・・どこに落ち着くかはまだまだ先のようである。まあ 慌てても狼狽しては 落とし穴に落ちる・・一呼吸が大事である。
裏白札(うらじろさつ)
ついでと言っては何だが、昔日本で起きた国家的規模の取り付け騒ぎについて紹介。
おじさんが最も古い事と覚えていたのが、大正12年 関東大震災後の経済混乱のなか、日本国内で唯一紙幣製造を行っていた東京の印刷局工場の全焼や、日本銀行の金庫に保管されていた銀行券の損傷、銀行破綻の情報が流れ、人々が預金の引き出しに殺到する取り付け騒ぎです。これに対して高橋是清蔵相は片面印刷の200円券を臨時に増刷して現金の供給に手を尽くした。
全国の銀行が2日間臨時休業している間に製造され、通常の印刷では間に合わないため、表面は簡易なオフセット印刷による彩紋の図柄のみ、裏面は印刷を省いて製造したことで、甲貳百圓券「裏白200円札」と呼ばれます。1億6,200万円が市中に流されましたが、未回収だったのが17枚あるとの事です。市中の現存は10枚程度と推定される稀少品です。先ほどウイキペディアによれば流通しなかったとの記述もあり・・只今 知識の確認&はてな状態です。でも未回収があると分かり、流通しなかったとの話のウイキペディア内容に疑問が残ります。
同様に2番・3番煎じなどもあります。昭和2年 日本で起きた昭和恐慌で片面だけ印刷した紙幣を発行しました。第一次世界大戦とその後の関東大震災の影響で多くの金融機関が不良債権を抱え、金融不安が広がっていました。そんな時に大蔵大臣・片岡直温が国会で「東京渡辺銀行が破綻した」と根拠もないのに失言し、取り付け騒ぎがおこりました。実際には破綻はおきていませんでしたが、この失言により大規模な金融恐慌に発展しました。
東京渡辺銀行は休業、全国の銀行に預金をおろすための人が押しかけ、政府は全銀行の2日間休業と3週間の支払猶予を決定しました。その間に25億円分のお札を印刷し、全国の銀行に配ることで騒動をおさめようとしました。
当時の最高額紙幣は百円札で3週間で2,500万枚もの数を印刷するのではとうてい間に合いません。そこで、急遽裏面を印刷しない粗雑な二百円札(乙号券)を作ったのです。
この後も丙号券・丁号券があるので、日本の大正から昭和初期は経済的には浮き沈みの激しい時代と思われる。現存する裏白札は希少価値が高く、非常に高額で取引されるそうです。