日本は世界一の債権国家である。『日本国 財務省』公式サイト「令和4年4月中 国際収支状況(速報)の概要」によれば
貿易収支:-6,884億円
サービス収支:-9,653億円
第1次所得収支:2兆3,706億円
第2次所得収支:-2,157億円
経常収支(上記4つの合計):5,011億円
確かに貿易収支は「-6,884億円」と赤字です。これは お隣韓国など他国と同じで資源価格が急騰しているからです。
財務省のデータによれば、対前年同期比の増減で輸入を見れば
・原粗油:+5,867億円(+99.3%)
・液化天然ガス:+3,358億円(+151.6%)
・石炭:+3,074億円(+198.9%)
このようにエネルギー資源の輸入金額の増加がすさまじいことになっており、これが貿易収支の大きな赤字の原因となっている。
以前「原発動かせば・・」と書きましたが これらが一気に減ってしまうと同時に、電力不足に不安を巡らすこともなくなります。
日本は他国と違って「貿易収支」が赤字でも経常収支が赤字になることは 先ず考えられない。先のとおり、外国への投資からのインカムが「2兆3,706億円」もあるからです。
現在は円安が進行していますので、第1次所得収支に計上される「外国から外貨で支払われる投資のインカム」は、円建てでは金額は膨らみます。
短期的に考えると 資金の引き上げが上手くいかない中国が、今後のネックとなります。中国政府は国外への自由な資本の移動を認めないので、帳簿上の利益に惑わされては、将来日本の成長あるいは景気を悪化させます。どう将来に向けて「損切・見切り」出来るかが 中国に進出した企業に求められています。世界2位の経済力を持ちながら・・資本の自由移動と言う基本を変更出来ないようでは・・恩を仇で返すような国 同然と思います。発展途上国への資本の移動を妨げ、自身の勢力拡張に利用するような「しょうもない国」と思います。
先人に感謝
明治時代から以降 日本は発展するために資本の蓄積に苦労した国である。帝国主義の時代に軍備を備えながら、不平等条約を改正しながら、一歩一歩進んだ。繊維産業など軽工業で語られる「女工哀史」など不断の努力を続けていただいた先人の労苦に感謝しかない。
第二次大戦の影響は大きく、現在の東海道新幹線のその時期は世界銀行から借り入れ1964年開通した。先日 取水施設に問題を起こした明治用水に繋がる愛知用水なども同様に世界銀行からの借入金が使われました。
なお先人の努力があって1966年 日本は最後の借入契約に調印し、世銀の「卒業国」となりました。日本が世銀から借入れた総額はおよそ8億6,300万ドル、31件となり、返済を完了したのは1990年のことです。
世界銀行からの資金を基礎として著しい復興と躍進を遂げた日本は現在、世界銀行の第二位の出資国として、世界中の途上国の経済成長を支援しています。
中国などと違い 資本の充実が長きにわたり苦労したので・・現在の日本は お人好しに・低金利で相手を見て 貸し付けています。相手国の港湾を差押るようなアコギな真似をしないで、このままにと思います。そして多くの利益をもたらせてくれる資本の蓄積とそれを成した先人に感謝です。