セルフのガソリンスタンドでは自動的に給油はストップするのだが、そこから頑張って入れる方は多い。人によっては 冗談だろ!とばかりに車体を揺らしてまで入れる方までいる・・給油キャップに液封対策用リリーフ機構が内蔵されているので・・お客様の自由と思い何も言う事はない。結論としては アホが何やってるの?としか思わない。ちょい足しなどは直ぐにガソリンなどが減るドライブ途中以外であれば、百害あって一利なしというものである。
おじさんは 昔は製油所で働いていた技術系社員だったので「液封となった炭化水素の挙動」を知っているので、そんなことはやらない。水の液封などと違い 液体の炭化水素の体膨張率は大きいので 管内は著しく高圧となる。先に書いた様に ガソリンタンクキャップにはリリーフ機構が内蔵されているので、圧力が上がった場合は自動的に排出される。製油所内配管ではリリーフラインが設けられているので 基本何もしないが、逃がした油は燃やされるので、製油所ではロスを考え 液封状態とならない様に管理するのが大事である。
このちょい足し給油行動のトラブルが 「ガソリンぶちまけ」「オーバーフロー」状態を引き起こす。軽油は困るが、今の季節で引火する火気がなければ・・安全に蒸発する。たまに服に掛かってしまう方もいるようだが・・自己責任の範疇である。車体に流れたガソリンなどは クルマのクリア塗装が良質なので影響はない。更に しばらく前の車は フィーファス(PFAS(PFOS・PFHxS・PFOA))で廃止された塗料であるフッ素クリアだったので 何の心配もなかった。ダメなのは20年以上前の塗装であり 現在とは塗膜の種類が違う。最近流行の古い車でなければ問題となる塗装はない。レストアされた車なら 塗り直されているので問題は無い。
静電気による火災が発生する可能性もあるが・・こぼれた量も少ないので火災になっても軽微とは思っているのと、セルフガソリンスタンドの一従業員としては何も言う事はない。
それに車両の給油中はエンジン停止さえ守っていれば、エンジンおよび排気系の高温部分に流れて触れなどしなければ・・安全だと思う。そんな訳で エンジン停止中で 引火事件が起きれば粉末消火器で十分消せると思っているし・・更に 泡消火を起動すれば・・大丈夫である。逆に エンジンを停止してなければ・・責任は全面的に客側にあるので 致し方ない。給油中にエンジン停止の約束を守らない客が悪いで終わる話である。
約束を守って 初めて保護される消費者と
分かっていないバカが多い。
意気ってやるのも自己責任。