おじさんは 学生時代は流体力学専攻だった為 この境界層という事柄あるいは言葉が好きである。流れの中におかれた物体(飛行機の機体あるいは翼と解釈することが多かった)の周りに空気などが流れると、物体と流体の間の流れに お互いの影響をバランスして最小限になるように境界層が生じる。この時出来る流れというか?物周りの流れの間には「境界層」というものが自然に生まれる。なお 英語ではバウンダリーレイヤーとして習った。

 境界層が出来ると流れが一様にスムースとならないため 抵抗が増えたり揚力などが減ってしまう。その為 この境界層部分を吸い込んだり、境界層の出来る前方にボルテックスジェネレーターと呼ばれる突起を設け、薄く流れる境界層自体を 渦を含む乱れた流れにして抵抗を減らしたり、空気流れの剥離を防止するように考える。物理現象と捉えれば・・全ての物事・事象・人間などにも同様に境界層つまり境目があり、この取り扱い方で仕事する人間の力量が出て来ると分かる。

 おじさんが考えているのは 人の世で物事を進める上で 波風を立てないのはベストではない。必ず負の影響が内在することに通じる。その内在するデメリットと波風を立てた方から得られるメリットのいずれが良いかとの判断をしてるか否かが大事であると思う。一点にこだわりを持ってやるのも良し、こだわらず総体に問題なければとやるのも良いと思っている。

 以下この文節のことは 技術的な話ななるので・・書いたが理解していただきたいと言う話ではないと先にお断りして置く。読み飛ばして頂いても問題ない。前に少し書いたが 第二次大戦で 同じような液冷エンジン(マリーンエンジンとDB601)を用いたアメリカ軍のムスタングP51と日本軍の飛燕のラジエーターの位置はどちらも胴体中央にある。ムスタングの空気流入口は境界層を外した形で作られ、飛燕は只の角型を広げただけであるが・・その前方には検知用の突起がある。機体に沿って層流的に流し抗力を減らすのか?その手前で乱流に入れて抗力を減らすのか?正直効果は同じレベルである。工作・製作は手間が掛かるムスタングの方が形状は複雑になるので難しい。形が決まれば・・良く似た形になってしまうのは仕方がない。しかしそんな状況が安定すると・・要素が似ていれば・・大体決まった形に収束する。

 事柄を少し 話を飛ばすのだが・・現在の米の状況は過去からのバランスが一気に崩れた。生産量が少なかったのか?誰かが見込みで流通を絞ったのか? トンネル直前でブレーキを踏み発生した高速道路の渋滞にも似た現象が起きた。しかし 小泉氏が農林大臣になった途端に 古古米の随時契約による入札となり米の価格の低減化を図っている。流通手段を持たない小泉氏が アイリス・楽天など既存の米流通網を通さない流通ルートを開拓したのである。昔 ダイエーなどの小売りスーパーが生まれて、流通を変革し価格変更したことにも通じる。

 問屋が5次まであると聞けば、1軒が5%程度の適正利益を取っていけば・・問屋だけで 1.05×1.05×1.05×1.05×1.05=1.28。これは利益率の話なので 実勢価格は管理費など各種乗せるのでほぼ倍となる。そして そこに元売り・小売りまでのものが加わる。この状況は コメの卸しを多重化して 倉庫で移動することなく 手数料を稼せぐシステムと理解してないとだめである。仕事する実効的組織にしていかないと 社会コストだけが増大していく。また政治などが絡み 代理店・コンサルティングなど動かなくても ほっといても金を流すシステムを作るので、潰しておかないと同様になる。米の輸入を持ち出すなどして、タップリ大儲けしている奴らのケツを叩けばよい。

 価格が落ち着けば 関連した会社に 税務調査に入り、不正競争防止の観点から実態を公表すればよい。古古米が並び出して、ブランド米がスーパーに並び出したことをしっかり説明して貰わないと・・皆 納得しないのでは?と思っている。マスコミがそんな実態を知らないで、昨年の問屋の利益1%なのだから・・仕方がないとするのも如何なものと思っている。物が動くのが通常の「問屋・卸」だが・・実際は伝票回しだけなので それだけ段階的に問屋が存在できると理解しないといけない。

 近江商人ではないけれど 常に三方良しと「売り手と買い手が満足するのは当然のこと、社会に貢献できてこそよい商売といえる」という考え方をしないといけない。消費者を考えず 利益が出たので良しとするのでは 社会に存在させるには問題がある。また古古米の値段が 税金で押さえたものに値段を付けてなど どうこう言う輩もいるが、保管管理費用を考えれば適正価格で譲り渡すのが当たり前である。それよりも備蓄倉庫内から米も動かないのに、何%出荷したとの取引・出荷があったとカウントして報告された出荷数字が動くことも問題である。典型的な伝票上の数字で利益を取っている実態にメスが入らないといけない。

  日本は多くの人々に 仕事を行き渡せ皆で食べていく。そんな社会を江戸時代から築いて来たのだが、人口が減っていく時代に 日本は突入した。色々な事柄に「従来の形を保って行けるのか?」甚だ疑問の出て来る時代である。

 今回のこと 

  新しい時代への変革と思っている。

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おじさん

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