ばあ様が裏口の台所を上がる際、掛け声の「よいしょ」が多くなった。家の1階高さは建築基準法で 地面から45cm以上と決められている。家の中の段差は色々な手で解消できるが、地面と出入口の高さは 法律で決まっているので、ドアの入り口迄の段差をスロープ・小階段などで緩くするしかない・・現在 上がり框(かまち)で 25cm弱の段差が上り口についている。これが歳の増加と共に 難関になり出した。
荷物を床に置いて 前向きに片足をかけて上がろうとするのだが、脚力が無くなってきているので壁枠を手で持ちながらも・・よいしょとなる。普通に腰掛けて、後ろ向きそして回転はしたくないようなので、そのままを見ている。見ていると言うより その間に郵便受けをのぞき、乾いた風呂用マットを取入れ・・奥さんの負担を減らす為に 浴室の窓を閉め マットを脱衣所にセットするなどの仕事をしている。
自宅に上がれば自室までの通り道には 高さ3cm程の敷居があるが・・後はフラットである。敷居をVレールに交換して段差をなくす手段もあるが、大丈夫なようなので 放置して様子を見ている。普段の日中での大半を過ごす事務所は、土足のフロアでソファ暮らしなので、段差は出入り口で最大5cmまでである。そんな訳で自宅建物には 大きな改修をすることなく暮らしている。
数年前は軽トラに乗ることも出来たが、今では普通車にしか乗れない。その癖 何を持っているのか?「手提げ袋」を離さない。手からものを離せば手が自由になりバランスも取り易い。こけた時にも手が出やすく 怪我が軽くなるケースもある。当然 コケるのが怖いなら手にものを持たないことが良いと思うが、荷物を預けろと言っても・・言う事を聞かない。手提げ袋を放せば楽になると声を掛けるが・・強制することもしない。
逆に取り上げれば スマホなど持ち物も持てないことが、ある意味で心理的ショックになるとも考えて それ以上は話さない。ここは気長に付き合うしかないと思っている。奧さんとばあ様が一緒にいると 両者共にストレスを貯めるようで・・避ける為に おじさんがばあ様と一緒にいる様にしている。ばあ様は昔からの習慣で・・奥さんがいなければ 炊事など頑張ってしようとする。当然足りない所は おじさんが手伝うようにしている。それがばあ様の衰えを鈍らせている理由と思っている。
親に負担を掛けてやるのも 親孝行