カリフォルニアローズを短縮したのか? 国宝ローズの改良種を最近はカルローズ呼ぶようである。おじさんにとっては この品種の始まりである「国宝ローズ」は懐かしい名前である。おじさんが 初めてアメリカの国宝ローズ誕生した幸田農場を訪ねたのは 30歳頃であった。おじさんが訪ねた時は 田んぼを飛行機による種蒔きに備え、等高線で区画での畦(あぜ)を作っている作業中であった。ご案内頂いたのは 農場のマネージャーとして働いていた国府田 敬三郎氏の甥であった。会った後の長いインターバルで・・記録も不明・お名前も失念している。当時は日本国籍で叔父が農場を管理出来なくなったので、急遽手伝いにアメリカに来たと聞いた。

 当時 伺った話では農場がある場所は太古の湖の後で堤が切れて谷間になった湖底の土地であり、カリ肥料分などは100年は大丈夫な土壌である。西部劇で何々バレーという単語が多く使われるが、太古の湖の後で水が無くなった湖底の土地の語源である。カリフォルニアには多い名称であり、その大地は肥料などはやらなくても 水さえあれば作物は成長する。

 カリフォルニアの稲作で最も障害となるのは水である。長粒種を育てるミシシッピー川沿岸と違い 雨が少ないので 水が不足しその料金もバカ高い。従って農場では水を無駄なく流し利用することに注力していた。種は飛行機から直播するのだが、発芽の障害になるのが「エビガニ」と呼ばれていた土中に卵として存在する小甲殻類の仲間である。田んぼに水を張ると自然発生して、籾から出たばかりの芽を痛めるそうで、種まき前に 比較的強力な駆除薬を撒かないといけないと聞いた。

 刈り取りなどで使うコンバインなどは 季節の変わり目にミシシッピーから運ばれてきて、刈り取りを依頼し、農場内のサイロで貯蔵するとのことだった。大型農機は季節うごとの国内大移動で賄っていることを初めて知った。

 当日は 昼食代わりにおにぎりをご馳走になり、米の試食をさせていただきました。当日は少し離れた柑橘農家も紹介頂いていたので、午後に伺う予定だったので じっくり聞くことも出来なかったが・・アメリカの広大さに驚きながら 柑橘農家の日系1世のじいちゃんなどと会話できたことが望外の喜びであった。感じた最も大きなことは、皆さん おじさんよりはるかに日本人であった。

 日本の米は高いが・・その美味しさを守るため 貯蔵管理にはコストを掛けている。転売屋による買い占めなどで、少しの不足で倍近い値段となってしまった・・されど 彼等も米の流通と管理が自国並みと思って手を出したのであろうが・・これから彼らが泣く番である。逆に農家・農協さんは米価高騰に一息ついているだろう。品質の保証問題などが出て来るので 転売屋も損をしていくだろう。しかし 農家にとっては米の値段が上がり、万円赤字に幾らか寄与するかもしれない。

 最後にに書き添えますが、ミシシッピーでの長粒種の生産は機械化を十分行っているが・・それでもタイの5毛作米にコスト競争できないとのことを現地で聞きました。当時 米農家を大規模機械化すれば、輸入に対抗できると声高に農水省などが言っていたのも記憶しています。

何事も 上には 上があるものです!

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おじさん

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