宇宙航空研究開発機構(JAXA)は26日、開発を進めている小型固体燃料ロケット「イプシロンS」用の2段目エンジンの第2回燃焼試験を、鹿児島県南種子町の種子島宇宙センターで実施した。しかし 開始直後に爆発し失敗した。このエンジンは、昨年7月 秋田での第1回燃焼試験でも 爆発事故を起こしており、失敗は2回連続となった。
イプシロンSは、平成25年以降都合6機を打ち上げたイプシロンロケットを改良・強化した最新型である。推力を増強した第2段エンジンを新開発した。秋田県能代市の能代ロケット実験場で実施した最初の燃焼試験で爆発した。原因は 点火装置の金属部品が燃焼時の熱で飛び散ったことが原因と判明したので、今回は対策を施して臨んでいた。至極残念なことである。
イーロン・マスク率いるスペースXと違い、予算がない癖に果敢に正面からチャレンジするJAXAであり、こだわり続けているところが日本的でもあり、おじさん好きである。単純に既存エンジンをクラスター化して、回数打ち上げながら欠点を直すのが早いとするイーロン・マスクとは好対照である。
おじさん ロケット爆発のニュースを見ると・・いつもながら「当たり前」と思う。ロケットエンジンは連続した爆発をコントロールする要素があり、ロケットの歴史を知ると爆発との戦いである。連続した爆発に耐えたか!負けたかだけである。ロケットの目指す最終スピードは地球脱出速度つまり重力からの脱出速度でよく目安にされるのは、第一宇宙速度(地球を回る円軌道に投入できる速度)は 秒速約7.9㎞(=時速28,400㎞・マッハ23以上)、第二宇宙速度(地球の重力圏を脱する最小速度)は 秒速約11.2㎞(=時速40,300㎞・マッハ33弱)、第三宇宙速度(太陽系を脱出できる最小速度)・・へと続く。従ってロケットエンジンから噴出するガスのスピードは最低音速以上でなければ話にならない。燃焼現象を考えれば、これは爆発である。
ロバート・ゴダードからフォンブラウン迄のロケットの歴史を辿れば・・・爆発の歴史でもある。従っておじさんは 技術者がチャレンジを繰り返すが、ロケットは小さい欠点・ミスでも容赦することなく答える。そして歴史は繰り返されても・・人は歩みをやめない。
おじさん 思うことは ただ一つ 「次は上手くやれよ!」である。もっと言えば 子育てと同じ様なものと思っている。たかが自分の子供 トンビが鷹を生む訳もないと思いつつ、自分を少しでも超えてくれれば・・・うれしいものである。