中国でボーリング調査中 地下3000mに金鉱脈を見つけたとの話がネットニュースに出ていた。景気が悪いのだろうとはスグに想像がつく。夢と言うか?これと言った打開策がないから出して来る話と思っている。この深さまで掘ろうとしても土圧と熱そして地下水による影響が大きく、掘るか掘らないかの経済的判断が難しい。経済的にペイするか?博打となるかの別れ道である。昔からの言葉で言えば「海千山千」の話である。
発信した元が 国営新華社通信と言うのがミソである。夢のある話を・・話題として欲しいのだろうと思える。金鉱石1トン当たりの金含有率が最も高いと138グラムに達するという。これは、ほんの一部の鉱脈の分析話であるが・・普通の「金鉱石1トンから純金1グラム」との話しとはかけ離れる。
中国は長期国家戦略として米ドル保有を減らし、金を外貨準備として買い増している。更に、腐食せず展性が良いことから、半導体などには欠かせない部品に使われるので、希少資源として備蓄も行っている。さらに中国富裕層などが、金投資というか財産保全に向かって行くので 益々金価格が動く。しかし相対的に人数が限られ、時間的に購入量は減っていくので、取引量は下がり相場は下落する。
中国は 現在世界最大の金生産国でもあり、世界最大の金需要国でもある。金鉱山は 山東省や内モンゴル自治区に多かったが、今後は可能性のある他地域に広がるようである。この全体像を見ていると・・金投資は世界全体の「きな臭さ」と言うべき、不況・戦争を感じるか否かに引きずられている。
最近の中国報道での失業が6人に1人と知れば、世界恐慌時のアメリカで4人に1人であったことと比べて、似たような状況であることは想像できる。最近頻発する都市で無差別多量殺人事件が 発生するのもいくらか理解出来る。利己的意識が高めの中国の人々が、監視社会の中で暴発してしまったように思える。
1930年代 アメリカの大恐慌時代。第一次大戦後のあおりで、貧しい市民層にしわ寄せがいった。20歳を超えたばかりの一組のカップル、「ボニーとクライド」が 高性能車を盗み、銃を手に、多数の強盗事件を犯し、一般市民4名、警官を9名殺害した。州境で事件を起こし逃走する。約2年間の逃走の後、テキサス・レンジャーからなるチームに待ち伏せされ、車に150発近い弾丸の雨を浴び 果てた。そして数年を経て 戦争景気にアメリカは湧く。
世界は古今東西同じように動く様であると思い、西部開拓での金騒動などを知っていれば・・中国の金鉱脈開発は加速していくと思っている。そしてその後の世界を想像すると・・・なかなか怖い。
中国はすごく急速に発展してきたが、過当競争の真っ最中で、パイが急速にしぼんで行き出したので、落ちこぼれる人がいっぱい出てくる。未来に期待が持てないので、社会に強い恨みを持つ。非常に極端なことをする人も出てくる。
また当局はSNSを駆使する若者たちに 不満が広がることを警戒しているらしく、肉まんを食べると称する深夜の20万人にも上るサイクリング”集団行動などにも規制をしているようである。中国の歴史を考えるとやはり人口故なのか?人の集散が早い。過去の義和団事件を考えると 一気に不安定化が進んだ過去を想起する。暴徒化する閾(しきい)は低いという過去の実績がある。
戦前の昭和恐慌時に日本でも「大学は出たけれど」そして平成の「就職氷河期」・・どこでもあることが中国では自然に流れない。個々がリセットするのは難しいことであるが・・おじさんは日本ではあくまでも個人の力量によることが大きいと思っている。しかし どこであれ基本的に政治が痛み止めをしない状況では・・厳しい。