今朝 住宅ローンを繰り上げ返すのか?運用をするべきなのか?との話題を取り上げた記事があり読んだ。「バランス良く考え 付き合いましょう」と結論していたが・・これは 最初の考え方がローンを長期に返した経験のない奴の考えと思ってしまった。長い間ローンを返していると、怪我もすれば病気もすると経験すれば 考えがいささか異なってくる。
金利差を考えるとバランスを取るのが当然と思うが、一方で返せない状態の住宅ローンでは一定期間を過ぎれば、「期限の利益」が無くなり 一括返済を求められる。ダメなら家は競売などに出される。他方 積立NISAなどで積み立てで口座からの引き落としが不調になっても、積み立て済の原資は変わらず運用益も入ってくる。債務と債権は本質が異なるので、順風満帆というか順調な間は顔を出さないが、ちょっとドジすれば根本的差が顔を出してくる。普通に考えれば、バランスを取るのは当然だが、優先すべき順序があると理解できる。従っておじさんなどは「住宅ローンの繰り上げ返済は当然」と考える。期間を少しでも短縮して、健康に問題ない元気な年代で繰り上げ返すのを優先する。しかし投資と言うか積み立てなども軽視している訳ではない。短期の療養中も積み立てを取り崩して、住宅ローンを返せるように組み立てていた。
ここに考えて頂きたいのはライフサイクルである。おじさんは 子供に定年後小さい家を建てればよいと言っている。標準的な30歳代で家を手に入れ、子供部屋を作っても10年位経てば物置部屋に変わっていく。おじさんも子供が18歳になり進学して、現在では孫の服など一時不要と思うのか?マンションに格納しきれないものを持って帰って来る・・実経験すればお分かりいただけると思う。
子供が大学を出た後は就職となり、おじさんの家族同様 自宅から通うのは多くはない。逆に実家暮らしで嫁にもいかず・嫁も貰わずとなり、子供部屋おじさん・おばさんになられては大変である。そして 子供の結婚も高齢化しているので、夫婦が60歳を過ぎてから突然結婚を知らせて来る。おじさんは 子供が現実的でキッチリ就職していたのと、嫁ぎ先・貰い先に恵まれたりで、費用負担などは多く掛からなくて助かった。
少し戻すが 40歳代から子供の学費・塾代などに力がいるようになる。子供によっては 低年齢で私立などから始めるかもしれない。このタイミングは住宅ローンのステップ後の山場辺りで襲い掛かってくる。また30歳代の家を 定年後30年近く持たせるには難がある。防水・合板の劣化など60年以上使うには問題もあるし、住宅設備も更新なしでは収まらない。老夫婦2人では 小さな家で十分なのだが・・30代で建てた頃には良いが 年とっては大き過ぎる。家のメンテナンスにも費用が掛かる。
書道の墨を置く書き始めを「うったて」と言うが、物事の始めを伝える言葉(岡山香川の方言)でもある。紙のどの位置にうったてるかにより、上手くまとまるか?どうにもならなくなるか?など後が違ってくる。現在は手紙作成などもデジタル化でコピペも容易なので・・どうしても最初の構想というか考えが不足・緩んでしまっていることに気付くことが多い。
体験して来た結果 老後資金にカンナを掛けて来るのが、住宅ローン・子供の高学歴そして結婚などである。家族全体のライフサイクル・スタイルを考えて・・やってることを基本から考えてみることが大事である。
世の中 甘くもないが・・
人に恵まれればそうでもない。