先日からアメリカなど先進国では所得が著しく変わったことを伝え、これから いかに日本人の所得を上げようか?という討論がワイドショ―などで話し合われる。給料を上げるには 取り扱う品物の値段あるいは仕事の単価が上がらないと無理である。モノの値段は生産する人・運ぶ人・販売する人などの人件費総和と、原材料代などと加工する手間など料金が加わって決まってくる。

 基本自分の給料が上がれば 物価はものを作ったり・扱っている関係の給料も上がるのでその分が価格に乗せられるので・・モノ・サービスなどの物価は高くなる。

 年金生活者は物価が上がっても、年金は年度ごとに物価スライドするだけなので、負担は増えるが時間が経てば緩和・補填される。そんな制度の中で 昨年まで老後のための貯蓄は2000万円と言われたが・・物価・サービスの値段も変わるので・・遠い将来は 2000万円で済む訳がない。自分の使う時期などで金額は変わっていく。おじさんが15歳の頃は 経済成長に伴い企業の初任給が1万円が2万円になった時代である。インフレの加速を体感していない世代が日本人の大半である。世は流れるものとの意識を持っていないといけない。

 みんなが同時に豊かになることは難しく、立場・立場で勝手に言っても良いが・・同時に皆が享受することは難しい。投資成功・出世・勤めている会社の急成長・高利益などによる個人単独で豊かになることと、社会全体が豊かになることは別である。体感的に店舗などが休日であり働く方がいなければ・・サービスを受けられない。金があってもモノもサービスも手に入れることは出来ない。つまりどこかに働く人がいて・・24時間 嫌でも働かされる人がいて世の中は成り立っている。豊かさも同じような相互相対的なものである。

 社会全体が豊かになる際には、必ず構成員間の不平等・時間差などが発生する。そこで声を荒げて叫ぶ者がいれば・・・社会全体がそちらに引きずられる。特に日本のマスコミなどは左系の方がのさばっているらしく、社会的弱者と呼ばれるものだけを声高に宣伝するのでおかしくなる。おじさんの日本人の所得が伸びない影響は、下手な正義の刀を振り回すマスコミも一因と思っている。

 そのマスコミの社員の給料は他産業と比べても高い。正直生保・銀行バリの給料である。正義の旗を振っている記者は豊かで・・脇から見れば「おためごかし」にも似た状況になっている。

 時間差による不平等と一時的生活の不安定化を助けるなどの緩和措置を主張するなら分かるが、所得の上がった層を出た杭の如く叩くから、間違った方向に皆を誘導する。

 中国でも同じだが 鄧小平が「豊かになれるものから・・」と認め、不平等が生まれることもありだが改革開放した。そして不平等が酷くなり 経済成長させたのを、急に習近平が「共同富裕」を唱えて一気に潰した。成長の段階ごと つまり不平等がある程度のレベルになれば 少し修正するなどを繰り返し、社会全体を見ながら徐々に是正すればよかったものを・・中国共産党あるいは習近平のやったことは 硬直的かつ一時的で乱暴に過ぎる。

 日本では幸いにも安倍元首相によって流れを変える糸口を付けたが・・岸田元首相が官僚に流され 保険・年金・税金などで社会に余りそうな金を吸い上げたところに、企業が内部留保にとして企業維持の安全を図る行動をした。結果 働く労働者に支給すべき金 つまり経済的余裕もなくなったと、おじさんは思っている。先進国でエネルギーコストが上がり日本では各種補助金でガソリン・電気代を押さえたので、コストの上乗せが止んで・・賃金上昇に至らなかった。

 働く人々が常に明日は給料が上がり豊かになるのは、社会全体が インフレに飛び込むか飛び込まないかが分かれ目じゃなかと感じている。歯を食いしばり この一時を乗り越えられれば明日は光が射すと、希望のままに進むチャレンジする勇気の有無である。

おじさんが小中校生の頃 子供ながらに 高度成長期の各個人・家々間での所得の出鱈目さを感じたことを思い出すと、今の社会の硬直振りが良くわかる。資本主義で やるべき時にやり、冒険しないのでは・・まず無理です。ハングリー精神がなくては 少し前に言われていた「茹でかえる」のようになっているのかもしれません。

投稿者

おじさん

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です