ウクライナ軍がロシアクルスク州の国境を侵攻したと伝えられている。おじさんは父からソ満国境に侵攻してきた際の日本軍の状況などを聞いたことがあったので、状況がそっくりと思ってしまった。日本の関東軍は南方に向けて主戦力を抽出して送り出し、補充兵・新兵を主として満州国内の民間人から補充するなど 兵士の配置も似通っている。
父は国境にトーチカと呼ばれる陣地を作るのが仕事であったので、国境には万全の陣地構築は終わっていた。そんな環境でソ連(今のロシア)が侵攻してきた。勿論トーチカなどは避けて進攻して、後方を完全に抑えて補給を断ち トーチカなどは有名無実なものとなった。
ウクライナの侵攻でも 木で塹壕周囲を補強し整備されたロシア側の塹壕に兵士は配置されていたようである。満州の関東軍同様 陣地などは役に立たなかったようである。
おじさんが考えるに・・ロシアはウクライナ侵攻後 その防衛線の手薄な箇所に嫌と言うほどの地雷などを敷設してウクライナの反攻を防いだ。ロシアがウクライナから撤退しても 自らが地雷撤去・処理の危険を冒すことはない。占領が継続出来ればウクライナ人にやらせばよい。万事抜け目なくとの考えがあるのだろうが・・自国内の防衛線にはあまり地雷を敷設してなかったようである。従ってウクライナは防衛線の隙間を通過して 防衛線の後方に入れば防衛戦の補給を遮断して、ゆっくり後方から防衛線を潰していけばよい。今回防衛線の配置の兵は 徴兵により確保され、国内で配置される新兵であり、戦わずして降伏するなどもしているようである。
侵略と言わず他国の領土に攻め入る・・自国内で自国の避難民が声を上げれば、今まで宣伝してきたことがいかに「まやかし」であったことを ロシア国民は知ることになる。他人事から自分事に変わるのである。厭世気分などが ロシア国民に定着すれば戦争も終わりが近づくと見ている。辺境の非白系ロシア人などを用兵した上で ウクライナで戦闘しているので国民が鈍感なためでもある。
侵攻した部分の広さはどう見ても ロシアの侵攻した面積の百分の一程度なので政治的意味合いが強い。南部で数で押されているので、精鋭軍を南に投入すべきと言うのが軍事的闘い方であるが、このままで時間が経てば 数に潰されると分かれば・・政治的に動いて当然である。
ウクライナでの戦闘により EU諸国つまりNATOと対峙する正面装備の多くがウクライナで破壊されたようで、衛星画像ではフィンランドのロシア側は従前の20%近いレベルになっているようである。これで過去から積み上げて来た兵器はなくなり、生産しようにも経済力・半導体などの資材・部品の枯渇などで元にいは戻れない。バランスは崩れ 残るは核兵器のみとなり・・・使えばロシアの国際的立場は崩壊する。どっちにしろEU諸国はウクライナの犠牲で 将来のロシアからの圧力は減り 防衛は容易になったと思われる。
ここから戦争を止めさせるには ロシア国民自身の意識と世界の人々の監視が重要である。しばらくの間 ロシアの動向が気にかかる時間が出来た。独立自立をウクライナが守れることを祈念しつつ 平和を願っている。多分 ロシアの兵士の大量降伏などが引き金になるだろうと期待している。
そうでなければ ロシアで雪崩は起きない。